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北海道身体障害者新聞(第754号)

   

 平成29年度障害保健福祉部予算案について

  厚生労働省障害保健福祉部より、平成 29年度障害保健福祉部予算案の概要が提出されました(閣議決定による原案)
 
 

予算額
  28年度予算額  1兆6,345億円
  29年度予算案  1兆7,486億円
  (対前年増減1,141億円増)
障害福祉サービス関係費
  (自立支援給付費+障害児措置費・給付費+地域生活支援事業費等)
  28年度予算額  1兆1,560億円
  29年度予算案  1兆2,656億円
  (対前年増減1,096億円増)
【主な事項】
  ・良質な障害福祉サービス、障害児支援の確保  1兆2,231億円(1,072億円増)
  障害児・障害者が地域や住み慣れた場所で暮らすために必要な障害福祉サービスや障害児支援を総合的に確保する。
  ・地域生活支援事業等の拡充(一部新規)  488億円(24億円増)
  意思疎通支援や移動支援など障害児・障害者の地域生活を支援する事業について、地域の特性や利用者の状況に応じ、効率化・重点化を図りつつ事業の着実な実施を図る。
  ・障害福祉サービス提供体制の整備(社会福祉施設等施設整備費)  71億円(1億円増)
  障害者等の社会参加や地域生活支援を更に推進するため、就労移行支援事業等を行う日中活動系事業所やグループホーム、障害児支援の拠点となる児童発達支援センター等の整備を促進するとともに、スプリンクラーの整備や防犯体制の強化を推進する。さらに、長期入院精神障害者の地域移行を進める観点からも、グループホームの設置を一層推進する。
  ・障害児・障害者への良質かつ適切な医療の提供  2,309億円(8億円増)
  ・医療的ケア児に対する支援(新規)  0.2億円
  障害児通所支援事業所等において医療的ケア児の受け入れを促進し、必要な支援の提供が可能となる体制を整備する。
  ・芸術文化活動の支援の推進(一部新規)  2.0億円(0.9億円増)
  ・障害者自立支援機器の開発の促進(一部新規)  1.6億円(増減なし)
  ・障害児・障害者の社会参加の促進  26億円(1億円減)
  視覚障害者に対する点字情報等の提供、手話通訳技術の向上、盲ろう者向け通訳・介助員養成の支援や、電話リレーサービスの実施等により、障害児・障害者の社会参加の促進を図る。
  ・精神障害者の地域移行・地域定着支援の推進(新規)  2.3億円
  ・発達障害児・発達障害者の支援施策の推進(一部新規)  2.1億円(0.1億円増)
  ・農福連携による障害者の就農促進(一部新規)  2.0億円(0.9億円増)
  農業分野での障害者の就労を支援し、障害者の職域拡大や収入拡大を図るとともに、農業の担い手不足解消につなげるため、障害者就労施設へ農業の専門家の派遣による農業技術に係る指導・助言や6次産業化支援、農業に取り組む障害者就労施設によるマルシェの開催等の支援を実施する。
  ・依存症対策の推進(一部新規)  5.3億円(4.2億円増)
  ・障害福祉サービス事業所等の災害復旧に対する支援(復興)  4.9億円(9.1億円減)
  東日本大震災で被災した障害福祉サービス事業所等のうち、各自治体の復興計画で、平成29年度に復旧が予定されている事業所等の復旧に必要な経費について、財政支援を行う。
  ・被災地心のケア支援体制の整備(一部新規)  14.2億円(0.6億円減)
  東日本大震災及び熊本地震による被災者の心のケア等を継続的に実施するため、被災県に設置してる「心のケアセンター」において、精神保健福祉士等の専門職種による仮設住宅への訪問相談、アウトリサーチによる医療の提供支援等を行うための体制整備を支援する。

   
 
   

  平成28年度
  盲ろう者通訳・介助員現任研修の開催

 

  10月1日(土)から延べ7日間にわたり開催した研修の後半の概要をお伝えします。
★10月29日(土)
通訳技術の再確認②手話・弱視手話・触手話
  弱視盲ろう者や全盲ろう者の受信方法を理解し、発信方法の工夫を考えるために、二人一組のペアとなり、感情の伝え方や身体に触れて表す手話等の実習が行われました。
弱視盲ろう者の通訳・介助について〜手書き文字〜
  弱視盲ろう者の見えづらさや困難等を、視野狭窄シュミレーションゴーグルを装着して体験し、どのような支援が必要か考えると共に、コミュニケーション手段の一つである手書き文字の基本技術について実践しました。
★10月30日(日)
場面別応用通訳・介助技術(屋外)
  公共の場における通訳・介助技術力の向上をねらいとし、エスカレーターの乗降実習、飲食店における通訳・移動介助実習を行いました。
★11月5日(土)
盲ろう者通訳・介助員のありかた
  盲ろう者通訳・介助員としての心構えや対人援助職としての倫理について、事例検討を通して学び、理解を深めました。
総まとめ  多様なコミュニケーション方法による通訳技法
  受講者は4つのグループに分かれ、「筆記通訳」「音声通訳」「弱視手話通訳」「触手話通訳」それぞれの通訳技術のスキルアップを図りました。
閉講式
  当協会常務理事・事務局長 泉 司(いずみ つかさ)から受講者の皆さんへ受講証明書をお渡しし、続いて札幌盲ろう者福祉協会  富樫 眞弓(とがし まゆみ)会長から激励の言葉がありました。
  本研修の開催にあたり、富樫眞弓会長をはじめ、札幌盲ろう者福祉協会の皆さまに大変お世話になりました。
  紙面を借りて感謝申し上げます。

   
 
   

  平成28年度
  要約筆記者養成講座(前期)の開催

 

  9月に開講した要約筆記者養成講座の後半の概要です。
★5日目(11月26日)
  午前は「日本国憲法と基本的人権の尊重」をテーマに、札幌あお葉法律事務所 伊藤 絢子(いとう あやこ)弁護士より、ご自身の札幌弁護士会憲法委員会での活動のエピソードを交えた分かりやすい講義が行われました。
  午後からは社会福祉士(北海道要約筆記指導者)江川(えがわ) いつみ講師による「社会福祉の理念と歴史」「障害者福祉の概要と現状」についての講義と、要約筆記指導者による【話しことばの基礎知識】「同時性」について全体講義が行われました。
★6日目(11月27日)
  午前と午後の前半は、前日に引き続き【話しことばの基礎知識】「短く表現」「共有情報について」の全体講義と練習問題を取り入れた実習が行われました。
  6日目最後の講義は、手書きとパソコンに分かれ、「基本的な要約技術」について実習を行いました。
(裏面へつづく)
★7日目(12月17日)
  午前は社会福祉士(北海道要約筆記指導者)江川いつみ講師より「聴覚障害者の福祉施策の現状」「障害者権利条約」について、午後からは「当該自治体の障害者福祉制度」について当協会常務理事・事務局長 泉 司より全体講義が行われました。
  前期最終日となる7日目の最後の講義は、前期の総まとめとして、要約筆記実習が行われ、要約筆記指導者による丁寧な添削と指導がされました。
  後期42時間のカリキュラムは9月開講予定で、受講者は全日程を修了し、平成30年2月の全国統一要約筆記者認定試験合格を目指します。

   
 
   
   
 
 
   

  第23回泉流チャリティー舞踏会の開催

    平成28年11月20日(日)札幌共済ホールにおいて、第23回泉流チャリティー舞踏会が開催されました。
  当日は当協会の赤坂 勝(あかさか まさる)会長と泉 司常務理事が出席し、寄附贈呈式では、泉流舞踏会様より寄付金をいただきました。
  寄付金は北海道の身体障害者福祉へ使わせていただきます。
  ありがとうございました。

   
 
   

  JRジパング倶楽部特別会員のご案内

 

  JRジパング倶楽部では、身体障がい者を対象とした特別会 員制度を設けております。
▼会員特典
  JRの窓口で障害者手帳を提 示して購入した乗車券が片道・ 往復・連続乗車のいずれかで 201キロメートル以上の時 は、特急券等を2割〜3割引き で購入することができます。 (一部、ご利用になれない列車 がありますので、窓口でご確認 ください)
▼入会資格
  身体障害者手帳をお持ちの 男性 60 歳・女性 55 歳以上の方
▼年会費
  1人 1,350円 (入会金はいりません)
▼割引除外期間
  ・4月 27 日〜5月6日
  ・8月 11 日〜8月 20 日
  ・ 12 月 28 日〜1月6日
▼割引率 新規会員
  【初回〜3回目→2割引】
  【4回目〜 20 回目→3割引】
  更新会員
  【初回から3割引】
▼ジパング手帳のお届けは、お 申込から2〜3週間程度の時間 が必要となりますので、予めご 了承ください。
  尚、更新手続きは1ヶ月前か ら可能です。
  期限を過ぎますと、割引率が 新規会員扱いになりますので、 お早めに更新手続きをお願いし ます。
【申込・お問合せ先】
  〒060-0002
  札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
  電 話 : 011(251)1551   FAX : 011(251)0858


  JRジパング倶楽部 特別会員(身体障がい者)と一般会員(健常者)の違い/PDF版はこちらから確認できます。

   
 
   

  北海道身体障害者福祉協会よりお知らせ

  ◎平成29年度定時総会
  6月11日(日)10時30分 かでる2・7 520会議室
◎平成29年度事務担当者会議
  7月6日(木) 13時30分 かでる2・7 710会議室
◎第66回全道身体障害者福祉大会石狩大会
  10月22日(日) シャトレーゼガトーキングダムサッポロ
※交通機関・宿泊の予約等の手配はお早めにお願いいたします。

   
 
   

  盲ろう者通訳・介助員派遣事業の利用について

    みなさまのご家族やご近所の視覚障がい者の中で、耳の聞こえが悪くなってきている人、あるいは聴覚障がい者の中で、目が見えなくなってきている人はいらっしゃいませんか。
  当協会では、在宅の視覚と聴覚に重複して障がいのある方(盲ろう者)に、コミュニケー ションや移動の支援を行う「通訳・介助員派遣事業」を行って います。
  もし、身近に「盲ろう者」の方がおられましたら、この事業が通院や買い物などに利用できることをお伝えいただき、当協会にもご連絡をお願いいたしま す。
“利用料金は無料です”
  なお、事前に利用登録が必要 となりますので、手続き等は、 左記へお問合せください。
【問合せ先】
  〒060-0002
  札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
  電 話 : 011(251)1551   FAX : 011(251)0858


   
 
   

文芸

  短歌
 

遠軽町 辻 恵子(つじ けいこ)
・ 被災地の生活(たつき)思いてささやかな
      気持ち添うなり募金箱(ぼきんばこ)へと
・ 愛猫(あいびょう)の旅立つ際(きわ)に添い寝して
      癒(いや)さてくれたとありがとうを言う
・ 困難をいつも笑いの声で消し
      たどり来た道とおくなりたり

室蘭市 渡部 忠雄(わたなべ ただお)
の木の似合(にあ)う景勝(けいしょう)子(たご)の浦
      姿(ゆうし)の富士に保(みほ)の松原
                        松田 雄三(まつだ ゆうぞう)
び立たん的(まと)は彼方(かなた)へ(ひ)く弓矢
      春朗々(はるろうろう)の射(さちい)る扇(せんす)
                        飛騨 幸子(ひだ さちこ)
・ 接近(せっきんちゅう)日本列(れっとう)台風が
      微(びみょう)な進路不安な様(ようす)
                        中島 妙子(なかじま たいこ)
[太字部分がお名前になっております]

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ ふる里の一人身の兄思う夜
      海鳴りの音高まりてきく
・ 「秋に実をつける木好き」と言った友
      季節は巡り早三回忌
・ リオ五輪終(おわ)りて四年後東京へ
      希望の光此の目で見たい

石狩市 伊藤 雍二(いとう やすじ)
・ 初日の出富士の高嶺(たかね)に手を合わせ
      頭(こうべ)を垂(た)れてしばし瞑目(めいもく)
・ あの頃の友はいずこにおわすやら
      ともに八十路(やそじ)ぞ達者(たっしゃ)でいるか
・ 昼ご飯花筏(はないかだ)とうお弁当
      その名もゆかし味もなかなか

深川市 小泉 善次(こいずみ ぜんじ)
・ 散歩とき微笑(ほほえ)む女(ひと)とすれちがい
      心ほのぼの老いの青春
・ 挨拶に手をさしのべて握った手
      始じめてだよと頬(ほ)を染めた女(ひと)
・ 思いでを残してくれたその女(ひと)は
      心ときめく春の淡雪(あわゆき)

岩内町 山岸 清一(やまぎし せいいち)
・ アイスピン新靴に打ち悲しき
      今季の命すり足にあり
・ うまそうなトマトばかりを食うカラス
      その利口さは怒りも湧かず

  俳句
 

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 希望とゆう命を掬(すく)う初明(はつあか)り
・ 戦(いくさ)なき此の世(よ)の先へ星渡る
・ 少年の心一瞬除夜の鐘

下川町 平 義信(たいら よしのぶ)
・ 石焼藷(いしやきいも)連呼合間にハイヨあり
・ 売れるまで真鱈(まだら)口開け釣られおり
・ 鱈(たら)の粗(あら)探す媼(おうな)に従へり

豊浦町 斉藤 恵子(さいとう けいこ)
・ 夕刊に畳み込まれし雪の虫
・ ことごとく雪降り隠(かく)す地震(ない)の跡
・ 照り紅葉(もみじ)会釈(えしゃく)交(かわ)して名を知らず

 
 

文芸に投稿される方へのお願い(編集部からのお願い)
1)投稿はできるだけ新聞発行月の前月25日までの受付といたします。
2)作品には、短歌、俳句、川柳の区分も記入をお願いします。
3)一般読者が読みにくい漢字には必ずルビを付けていただきますようお願いいたします。
【宛先】
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札幌市中央区北2条西7丁目道民活動センタービル4階
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