文字を大きくする   普通にする   背景を黒にする   背景を白にする

北海道身体障害者新聞(第753号)

   

新年挨拶

  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
会長 赤坂勝
 
 

    新年あけましておめでとうございます。

  加盟団体会員皆様には、つつが なく良き年をお迎えになられた ことと心からお慶びを申し上げ ます。
  昨年は連続3回もの台風に見舞われ、全道各地で大きな被害が発生しました。幸い被災各地からの報告では、障がい者に身体的な被害はなかったとのことでしたが、とりわけ障がい者にとっての足である交通網に大きな被害を受け寸断され、社会参加が阻まれる事態も起きております。
  そんな中で、北身協のメイン事業であります第65回全道身体障害者福祉大会小樽大会は、全道50 団体から700余の多くの参加を得て、小樽市をはじめと して小樽身体障害者福祉協会、 関係団体、ボランティアの御協力で盛大に挙行することが出来 ました。深く感謝申し上げたいと存じます。
  障がい者にかかわる大きな動 きとしては、我々が待ち望んだ障害者差別解消法が昨年4月1日から施行されました。
  このことにより、法の言う「合理的な配慮」とは、障がい者が日常生活または社会生活において、障がいのない人と同等の権利を行使するために適切な現状変更や調整等を行うとあります。障がい者が日常生活または社会生活を営む上での障壁となるような社会における事物、制度、慣行観念を根底から取り除いていかねばなりません。
  そのためにも今年も引き続き北身協としての最重要課題として、 様々な場面で地道に一人でも多くの事業者や道民を巻き込み、合理的配慮の言わんとするところを啓発、啓蒙してゆかねばと考えるものであります。
  毎年申し上げておりますが、 北身協は設立以来70年余にわた り、一貫して障がい者も健常者 もないユニバーサル社会を目指 してきたわけですが、法の整備上は総合支援法、差別解消法等が施行され、環境が整いつつあるわけであり、しかし加盟団体においては高齢化、若い障がい者の無関心と共に会員の減少に会組織の維持に苦悩されていることは重々承知しているのですが、当事者である私たち自身が声を上げなければ、社会を動かすことはできないのです。
  会員皆様と手を携えて、物言う北身協として一層の運動展開を進めていきたいと考えており ます。
  北身協は、この5年間財政が極めて厳しい情勢の中、加盟団体の皆様のご協力により、僅か3名の職員で様々な事業展開をさせていただいてきました。
  一昨年から、僅かではありますが、法人移行に伴う国家国民との約束であります法人会計における黒字を計上することが出来ました。心から感謝申し上げ ます。
  今年もまた一層の財政規律に努め、更なる北身協の発展のためにこの一年粉骨砕身頑張る所存であります。
  終わりに、加盟団体の皆様方がこの一年安寧であり、健やかであられますことを心から祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

    
 
    
  謹んで新春のお喜びを申し上げます。   平成29年元旦
 

一般社団法人北海道身体障害者福祉協会    会  長 赤坂   勝
副会長  堂前 文男   副会長 佐藤 秀臣   常務理事 泉    司
理事 工藤 隆史     理事 若山 武信    理事 藤田孝太郎    理事 今  順子    
理事 古泉 利雄     理事 松永 雅晴
監事 工藤 公人     監事 伊藤ミツ子

加盟団体代表
石狩支庁 三浦 勇吉   渡島地区 菅野 文夫   檜山地区 佐々木啓之   後志地区 佐々木 栄
空知地区 熊木喜美夫   上川地区 小林 忠義   留萌地区 五日市忠二   宗谷地区 東海林繁幸
網走地区 鈴木   洋   胆振地区 堂前 文男   日高地区 長谷川照男   十勝地区 齋藤   徹
釧路地区 石田 正義   根室地区 田中 好美   函館市   佐藤 秀臣    小樽市  赤坂   勝
室蘭市   政田 一美   釧路市   瀧山 征冶   帯広市   田中 利和   北見市  白幡  浩
夕張市   小林 孝雄   岩見沢市 三宅 睦男   網走市   井上 義則    留萌市  清水  覚
苫小牧市 井上 政一   稚内市   井澤 勝義   美唄市   安藤  淳     芦別市  中嶋 利夫
江別市   佐保 寛志    赤平市   若山 武信   紋別市   藤田孝太郎   士別市   寺下  亘
名寄市   秋山 秀雄    三笠市   黒田 浅江    根室市   淀川 スキ    千歳市   伊東ミツ子
滝川市   谷   建夫   砂川市   工藤 公人   歌志内市 太田フサ子   深川市   星野  賢
富良野市 渡辺 寛子   登別市   今  順子    恵庭市   泉    司    伊達市   木村 正裕
北広島市 佐々木紀雄   石狩市   古泉 利雄   北斗市   清藤  勲
北海道視力障害者福祉連合会  森  正裕
北鈴会(咽頭摘出者福祉団体)   松永 雅晴
北海道中途難失聴者協会      佐々木亜規子

    
 
    

  北海道よりお知らせ

 

  平成29年4月1日から身体等に障がいのある方のために使用する自動車の自動車取得税・自動車税の軽減制度が変わります。
  詳細につきましては、当協会ホームページからご覧いただけます。
  北身協で検索

    
 
    

  第2回大会推進委員会
  第1回組織検討委員会
  第2回理事会を開催しました

 

  平成28年11月22日(火)道民活動センタービルにおいて、第2回大会推進委員会、第1回組織検討委員会及び第2回理事会を開催しました。
  当日は理事7名、監事1名が出席し、冒頭、赤坂 勝(あかさか まさる)会長より降雪の中での出席のお礼と議案審議の協力要請の挨拶の後、審議となりました。
  第2回大会推進委員会では、小樽市をはじめとした地元団体の多大なるご協力のもと、第65回全道身体障害者福祉大会小樽大会が成功を収められた報告と、平成29年度全道身体障害者福祉大会石狩大会の開催要綱(案)及び今後の日程について説明がありました。
  続いて行われた第1回組織検討委員会では、身体障害者手帳交付状況について等、説明がありました。
  その後の第2回理事会では、1号議案・2号議案(平成28年度上期事業報告・業務報告・決算報告)が一括審議され、第3号議案【定款第8条(任意退会)による組織規程集の中の入会規定の条文追加と退会届書の追加について】は、これまでの「入会規定」が「入・退会規定」とすること他、条文の追加、退会届書(様式3)が追加されることが承認されました。
  最後に質疑応答、意見交換が行われ、会議は終了しました。

    
 
    

  平成28年度
  盲ろう者通訳・介助員現任研修の開催

 

  前号に引き続き、概要をお伝えします。
★ 10月15日(土)
通訳技術の再確認①音声通訳

  聴力が残存する盲ろう者に対する通訳方法として、音声通訳について、情報伝達技術の再確認と実習が行われました。
★ 10月16日(日)
盲ろう者福祉制度の概要

  北海道立心身障害者総合相談所の視能訓練士高泉 康平(たかいずみ こうへい)氏と言語聴覚士北川 可恵(きたがわ かえ)氏より、「視覚障害の理解」及び「聴覚障害の理解と福祉制度」について、それぞれ講義と、補装具や情報・意思疎通支援用具等の解説も行われました。

高齢盲ろう者及び重複盲ろう者の生活と支援
  社会福祉法人厚生協会聴覚障害者養護老人ホーム「やすらぎ荘」相談係長 伏見 景子(ふしみ けいこ)氏より「高齢障がい者の生活において必要な支援とその課題」の講義が行われ、続いて「車イスの操作方法と想定される課題」として講義と実習が行われました。
  受講者の中には、車イスを操作するのが初めてという方もいて、安全な操作ができるよう何度も繰り返し練習する姿が見られました。
 (5日目以降の概要は次号でお伝えします)

   
 
   
 
 
   

  平成28年度
  要約筆記者養成講座(前期)の開催

 

  9月に開講した要約筆記者養成講座の3日目と4日目の概要です。
★ 3日目(10月22日)
  午前は「要約筆記の目的」「要約筆記の三原則」について、北海道要約筆記指導者 永井 千里(ながい ちさと)氏の全体講義が行われました。
  午後は、手書きとパソコンに分かれ、「基本的な表記」について、主に要約筆記における「約束事」を学び、実習が行われ3日目は終了しました。
★ 4日目(10月23日)
  前日に引き続き、手書きとパソコンに分かれ「基本的な表記」について実習が行われました。
  4日目の最後は【話しことばの基礎知識】「話しことばと書きことば」「話しことばの特徴と活用」について、北海道要約筆記指導者 久保田 由美(くぼた ゆみ)氏の全体講義が行われました。
  (11月及び12月の概要は次号でお伝えする予定です)

   
 
   

  障がい者パソコン教室 帯広教室の開催

 

  11月8日(火)から10日(木)まで、帯広市「グリーンプラザ」において、パソコン教室を開催し、3日間で17名の参加がありました。
  今年度のテーマ「トートバッグ作り」をはじめ、Wordで文字入力の基礎の確認、年賀状の作成、Excelを使用した住所録、家計簿の作成等、バラエティに富んだ内容となりました。
  開催地の帯広身体障害者福祉協会の皆様のご高配とご協力に感謝申し上げます。

   
 
   

  盲ろう者通訳・介助員派遣事業の利用について

 

  みなさまのご家族やご近所の視覚障がい者の中で、耳の聞こえが悪くなってきている人、あるいは聴覚障がい者の中で、目が見えなくなってきている人はいらっしゃいませんか。
  当協会では、在宅の視覚と聴覚に重複して障がいがある方にコミュニケーションや移動の支援を行う「盲ろう者通訳・介助員派遣事業」を行っています。
  もし、身近に「盲ろう者」の方がおられましたら、この事業が通院や買い物などに利用できることをお伝えいただき、当協会にもご連絡をお願いいたします。
“利用料金は無料です”
  なお、事前に利用登録が必要となりますので、登録手続き等は、左記へお問合せください。
問合せ先】
 〒060-0002
  札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
  電 話 : 011(251)1551   FAX : 011(251)0858

   
 
   

  障がい者110番

 

  障がい者及び家族などからの悩み(法的手続き、人権等に関する相談)に対し、弁護士による無料法律相談を行っています。
  相談の対象
 道内全域(札幌市を除く)の 障がい者を対象としています。
  受付時間
 平日(月~金)9時から 17 時 まで(電話または面接)
  時間外、土・日・祝日・年末 年始はファックス又は留守番電 話での受付となります。
  定例相談(弁護士相談)
  月1回(原則として第4週の火曜日)、定例相談として弁護士による専門相談・助言を行います。
  弁護士相談を希望される場合は事前予約が必要で、その際、 相談概要のほか、住所、氏名、 連絡先などが必要となります。
  (相談の秘密は固く守ります。)
  主な相談
  ・法律に関する相談
  例え ば、身体・生命に関する 相談、財産に対する侵害、相続 関係、金融消費・契約関係、雇 用・勤務条件関係等
  ・人権擁護に関する相談
  例えば、職場・施設・隣人・ 知人・家族・親族との人権に関 するトラブル
  ・その他必要な相談
  受付・お問合せは
  障がい者110番直通番号
    電 話 : 011(252)1233   FAX : 011(252)1235
※ 札幌市内の方は、 【札幌あんしん相談(電話(633) 1313)】などの窓口の利用 をお願いします。

   
 
   

文芸

  俳句
 

豊浦町 斉藤 恵子(さいとう けいこ)
・ 仏壇(ぶつだん)に夫も一献(いっこん)新走(しんばし)り
・ 揺れうごく今日の心に色なき風
・ メトロ出てシャンソンはみんぐ黄落期(こうらくき)

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 露天風呂開放感の紅葉鳥(もみじとり)(鹿)
・ 湖(こ)に映(は)ゆる美しすぎる残紅葉(ざんもみじ)
・ 物乞(こ)いをするよに息吐く秋の蝶

下川町 平  義信(たいら よしのぶ)
・ 彼岸会(ひがんえ)の母に見(まみ)えむ跪(ひざまず)き
・ 出来映(できば)へのアートの窓絵蜘蛛の網(あみ)
・ きっと犬面(おも)あげ目合ふ夜の鹿

  短歌
 

岩内町 山岸 清一(やまぎし せいいち)
・ かりとうにむせびなる知り不随の手
      己の弱さ噛み締める音
・ 不随にてハサミカットは鰊(にしん)のみ
      外(ほか)の切り込みヘルパー頼り
・ 不随の身神が導き給ひしか
      雪掻(ゆきか)き補助具売る店のあり

深川市 小泉 善次(こいずみ ぜんじ)
・ 贅沢(ぜいたく)は敵と育った我が身なり
      夕餉(ゆうげ)のおかず梅干ひとつ
・ 銀舎利(ぎんしゃり)腹一杯に食べている
      過ぎし思えば今は長者
・ 明日のため鍋にしかけて予約する
      命を繋(つな)ぐ一合の米

室蘭市 渡部 忠雄(わたなべ ただお)
骨(ぶこつ)でも桁(いげた)模様(もよう)の鉢巻(はちまき)で
      手打ち味(ほうみ)のきの掛けそば
                       武井 芳子(たけい よしこ)
高く山は紅葉(こうよう)合目
      茶屋のそば(じゅう)美味(びみ)串団(くしだんご)
                        天野 八重子(あまの やえこ)
開き互いに励み付(つ)き(そ)いて
      本(ほんぽう)絶景(ぜっけい)山(やまびこ)の声
                        山添 邦彦(やまぞい くにひこ)
[太字部分がお名前になっております。]

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 裏(うら)・表(おもて)見せつつ黄落(ほうらく)はじまりぬ
      街たそがれて冬の灯(ひ)ともる
・ 何人(なんにん)の涙で海はひたひたと
      寄せくる思い過去は戻らず
・ カメラ手の夫と我は歌を詠(よ)む
      小春日和(こはるびより)の「いい夫婦の日」

石狩市 伊藤 雍二(いとう やすじ)
・ 歳とると己が人生ふりかえる
      辛きことのみ思い出される
・ 夫婦とはガマン忍耐耐え忍び
      笑顔絶やさず思いやるのみ
・ 西の字に一字入れるとあら不思議
      来年の干支(えと)飛ぶ酉(とり)になる

 
 

文芸に投稿される方へのお願い(編集部からのお願い)★文芸作品の締切日変更★
1)投稿は新聞発行月の前月25日までの受付といたします。
2)作品には、短歌、俳句、川柳の区分を明確に記入をお願いします。
3)一般読者が読みにくい漢字には必ずルビを付けていただきますよう、お願いいたします。
【宛先】
〒060-0002
札幌市中央区北2条西7丁目道民活動センタービル4階
一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会 宛
FAX:011(251)0858