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北海道身体障害者新聞(第741号)

   

新年明けましておめでとうございます

  新年挨拶
一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
会長 赤坂勝
 

    新年あけましておめでとうございます。

  会員皆様にはつつがなく良き年をお迎えになられたことと心からお慶びを申し上げます。

  さて、北身協のメイン事業であります第64回全道福祉大会恵庭大会は、全道50団体から多くの参加を得て、恵庭市をはじめ恵庭身体障害者福祉協会、関係 団体、ボランティアの御協力で盛大に挙行することが出来まし た。深く感謝申し上げたいと存 じます。

  障がい者にかかわる大きな動 きとしては、2006年12月国 連総会で「障害者の権利に関する条約」が採択されてから今年でちょうど10年となります。

  この間2007年9月に日本も条約に署名、2008年5月に条約が発効、そして条約の締結に先立ち、2011年障害者基本法が改正され、2012年障害者総合支援法が成立、私共が待ちに待った障害者差別解消法が2013年6月に成立、更には障害者雇用促進法が改正されました。
  こ う し た法整備を受け2013年、衆・参両院の本会議にて全会一致で締結が承認され、2014年1月20日に日本は「障害者権利条約」の締約国となりました。

  そして、愈々本年4月1日か ら障害者差別解消法が施行されます。
  このことによりすべての国民が障害の有無に関係なくお互いの人格を認め合い、尊重しあえる共生社会を実現していくこと が法律で決められたわけではあ りますが、法律施行されたからといってすべてが良くなるわけではないと思います。
  日常生活や社会生活において障がい者の活動が制約され、障がい者に対する不当な差別がま かり通っている今日、法にいう 合理的配慮を強く求めて社会的 障壁を取り除くことが北身協と しての最重要課題と捉え、そして地道に一人でも多くの事業者や道民を巻き込み、合理的配慮の言わんとするところを啓発、 啓蒙していかねばと考えるものであります。

  北身協は設立以来70年余にわたり、一貫して障がい者も健常者も分け隔てのないユニバーサ ル社会を目指してきたわけです が、まだまだ道半ばです。今年もまた会員皆様と手を携えて一層の運動展開を進めていきたいと考えております。

  北身協の加盟団体では、高齢化に伴う会員の減少により協会組織の維持に苦悩されていることは総会、全道大会、事務担当者会議等々でお聞きしております。
  北身協としても手を拱いているばかりではなく、道の障がい 者保健福祉課と共に何度も議論をさせていただき、今回漸く、全道各市町村の福祉担当課長あてに「福祉団体活動に対する協力について」という文書を北海道保健福祉部障がい福祉局 障がい福祉課長名で依頼文を出していただくこととなり、地域での新規手帳取得者に対する対策と してご協力を得ております。
  こうしたことを踏まえ、それぞれの福祉課との連携を一層深められ会員の増強の一助としていただきますようお願い申し上 げます。

  さて、北身協はといいますと、僅か3名の職員ですが、財政が極めて厳しい情勢の中、障がい当事者の常務理事を選任して5年目、今年もまた徹底的な改革を推し進め財政の健全化に努めてまいります。

  特に収益事業の手数料を平成27年度から5年間本部財政のために寄付願うということにも昨年の総会で快く応じていただく など、会員皆様の力強いご支援、 ご協力に心から感謝を申し上げる次第でございます。

  今年は申年「三猿」の例えが ありますが、こと障害者差別解消法の合理的配慮や障がい者に対する差別的な取り扱いにつきましては、心ひとつにして、物言う北身協として行動をしてまいりたいと存じます。

  また、各団体の皆様には北身協の様々な事業に参画していただき、北海道における障がい者の社会参加や自立の推進に邁進 しようではありませんか。

  そして、北身協の更なる財政健全化と発展のために、この一 年役職員一同粉骨砕身頑張る所 存でございます。

  終わりに、会員皆様方がこの一年安寧であり、健やかであられますことを心からご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたしま す。

   
 
   
  謹んで新春のお喜びを申し上げます。   平成28年元旦
 

一般社団法人北海道身体障害者福祉協会    会  長 赤坂   勝
副会長  堂前 文男   副会長 佐藤 秀臣   常務理事 泉    司
理事 工藤 隆史     理事 若山 武信    理事 藤田孝太郎    理事 今  順子    理事 古泉 利雄 理事 松永 雅晴
監事 工藤 公人     監事 伊藤ミツ子

加盟団体代表
石狩支庁 三浦 勇吉   渡島地区 菅野 文夫   檜山地区 佐々木啓之   後志地区 佐々木 栄
空知地区 熊木喜美夫   上川地区 小林 忠義   留萌地区 五日市忠二   宗谷地区 東海林繁幸
網走地区 鈴木   洋   胆振地区 堂前 文男   日高地区 長谷川照男   十勝地区 西山 利昭
釧路地区 石田 正義   根室地区 神部 勝利   函館市   佐藤 秀臣    小樽市  赤坂   勝
室蘭市   政田 一美   釧路市   瀧山 征冶   帯広市   田中 利和   北見市  白幡  浩
夕張市   小林 孝雄   岩見沢市 三宅 睦男   網走市   井上 義則    留萌市  清水  覚
苫小牧市 井上 政一   稚内市   井澤 勝義   美唄市   安藤  淳     芦別市  武田 貞信
江別市   佐保 寛志    赤平市   若山 武信   紋別市   藤田孝太郎   士別市   寺下  亘
名寄市   秋山 秀雄    三笠市   黒田 浅江    根室市   淀川 スキ    千歳市   伊東ミツ子
滝川市   谷   建夫   砂川市   工藤 公人   歌志内市 太田フサ子   深川市   星野  賢
富良野市 渡辺 寛子   登別市   今  順子    恵庭市   鹿野  均    伊達市   木村 正裕
北広島市 佐々木紀雄   石狩市   古泉 利雄   北斗市   清藤  勲
北海道視力障害者福祉連合会  森  正裕
北鈴会(咽頭摘出者福祉団体)   松永 雅晴
北海道中途難失聴者協会      佐々木亜規子

   
 
   

  平成27年度
 要約筆記者補習講習  第3クールの開催

 

  8月にスタートした要約筆記者補習講習の第3クールを、10月24日(土)25日(日)に開催しました。
  全道各地から26名の要約筆記奉仕員が集まり、講義と実技、そして2月に実施の全国統一要約筆記者認定試験の合格を目指し、模擬試験に取り組みました。
★1日目(10月24日)
  第1講義は、北星学園大学社会福祉学部福祉計画学科木下 武徳(きのした たけのり)教授による「社会福祉の歴史と理念」・「障害者福祉の基礎」の講義が行われました。
  日本の障害者福祉の現状を学び、福祉施策の変遷にもとづき、要約筆記の役割についての理解を深めました。
  第2講義は、全要研、坂部 美秋(さかべ みあき)氏による「コミュニケーション論」・「情報保障論」の講義が行われました。
  第3講義の「伝達実践技術実習」は、第2講で学んだ「要約筆記者としての話の聞き方・話の焦点化」にポイントをおいた、実習が行われました。
★2日目(10月25日)
  前日に引き続き、全要研、坂部講師により、午前に講義と午後は模擬試験が行われました。
  第1講義「要約筆記者のあり方」は、要約筆記者としての心構えとその責務について、グループ討議を通して再確認しました。
  第2、第3講義は筆記と実技 の模擬試験を行いました。
  最後に当協会常務理事・事務局長 泉 司(いずみ つかさ)より受講者全員に受講証明が手渡され、今年度の全てのカリキュラムが終了しま した。

   
 
   
 
 
   

  平成27年度
  盲ろう者通訳・介助員養成講座の開催(後半)

 

★ 10月17日(土)
10:00 〜 12:00 通訳・介助員の 心構えと倫理

  前回の終了時、受講者を3つのグループに分け、「通訳・介助員の役割とはなにか」 「通訳・介助員に必要な知識と技術はなにか」 「通訳・介助員としての心の姿勢、マナーはどうあればよいのか」というテーマが課され、この時間はそれぞれのテーマのグループ討議からスタートしました。
  グループ討議でまとめられた意見を代表が発表し、後半は全体で活発な討議が行われました。
13:00 〜 17:00 盲ろう者通訳技術の基本・場面別(階段)移動介助技術
  ペアの一人がアイマスクを装着し、介助員が音声のみで視覚情報等を伝える実習を行いました。
  次に行われた階段での移動介助実習では、安心・安全な移動介助のための基本的な技術を習得するために、何度も練習する受講者から熱意が感じられまし た。
★ 10月18日(日)
10:00 〜 12:00 盲ろう者のコミ ュニケーション技法と留意点 (点字ブリスタ)

  盲ろう者のコミュニケーショ ンの一つである点字の基本的な技術を習得しました。
13:00 〜 17:00 場面別移動介助 実習(屋外)
  これまで実践してきた基本的な移動介助技術を踏まえ、屋外での実習を行いました。
  普段は何気なく通ることができる歩道や横断歩道でも、移動介助では注意を払わなければならないことが数多く、最初は緊張していた受講者でしたが、後半は、落ち着いて周囲の状況なども伝えられるようになり、笑顔で歩くペアも見られました。
★ 10月31日(土)
9:30 〜 11:30 通訳・介助員派 遣事業とその業務

  当協会常務理事・事務局長 泉 司より、地域生活支援事業についての説明と、北海道での盲ろう者の現状、盲ろう者通 訳・介助員派遣事業について詳 しい解説がありました。
12:30 〜 16:30 総まとめ(通訳 介助実習)
  ペアの一方が盲ろう者役(疑 似体験セット着用)となり、お弁当(パン)を買いに行くという想定の実習を行いました。
  一度目の実習後、「自分が買い物に行ったという感じがしなかった」と盲ろう者役からの感想があり、講師から改善すべき点、そしてより良い通訳・介助に向けてのアドバイスがありま した。
  盲ろう者自身が判断、選択、そして決定することができるように、できるだけ多くの情報を伝えることが重要であることに理解を深めることができた最後 の実習となりました。
  その後の閉講式では、札幌盲ろう者福祉協会 富樫 眞弓(とがし まゆみ)会長から受講者のみなさんへ激励の言葉があり、当協会常務理事・事務局長 泉 司より受講証明書が手渡されました。
  本講座の開催にあたり、富樫 眞弓会長をはじめ、札幌盲ろう者福祉協会の皆さまに大変お世話になりました。 紙面を借りて感謝申し上げま す。

   
 
   

  盲ろう者通訳・介助員派遣事業の利用について

 

  みなさまのご家族やご近所の視覚障がい者の中で、耳の聞こえが悪くなってきている人、あるいは聴覚障がい者の中で、目が見えなくなってきている人はいらっしゃいませんか。
  当協会では、在宅の視覚と聴覚に重複して障がいがある方にコミュニケーションや移動の支援を行う「盲ろう者通訳・介助員派遣事業」を行っています。
  もし、身近に「盲ろう者」の方がおられましたら、この事業が通院や買い物などに利用できることをお伝えいただき、当協会にもご連絡をお願いいたします。
“利用料金は無料です”
  なお、事前に利用登録が必要となりますので、登録手続き等は、左記へお問合せください。
問合せ先】
 〒060-0002
  札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
  電 話 : 011(251)1551   FAX : 011(251)0858

   
 
   

  障がい者110番

 

  道内全域の障がい者及び家族などの悩み(法的手続き、人権等に関する相談)に対し、弁護士による無料法律相談を行っています。

  電 話 : 011(252)1233   FAX : 011(252)1235
  弁護士相談
  第4週の火曜日(要予約)
※札幌市内の方は「札幌あんしん相談」
  電話(633)1313の利用をお願いします。

   
 
   

文芸

  俳句
 

豊浦町 斉藤 恵子(さいとう けいこ)
・ 頂(いただき)に月傾けて浦眠る
・ うす味に慣れるも余生茸(きのこ)そば
・ 木の葉散るレストハウスの陶の椅子

滝川市 菅原 信子(すがわら のぶこ)
・ 冬枯(ふゆか)れや一色(いしき)に染まり雪化粧
・ 晩秋の枝に群がる雀かな
・ 秋惜しむ雪虫舞って息白し

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 短日(たんじつ)や歳時記(さいじき)頼りの句作(くさく)かな
・ 寒紅(かんべに)を引いて華(はな)やぐ女の眼
・ 忘却(ぼうきゃく)と云う幸少し冬銀河(ふゆぎんが)

下川町 平  義信(たいら よしのぶ)
・ 秋気澄む二十階にて馳走の茶
・ 綿虫もミニ長城をひと巡り “(下川町民手製の万里長城)”
・ 炭酸水涸らすな里湯枯木道

  短歌
 

室蘭市 渡部(わたなべ) 忠雄
・ 高(たかさご)や今日は目出度い高島(たかしまだ)
      幸せ(まさ)る賛(さんび)の宴(うたげ)
                        砂田 勝美(すなだ かつみ)
夜(さよ)嵐(あらし)通り過ぎての拾い
      食楽しみ調理(や)如何に
                        小栗 卓也(おぐり たくや)
る年りの事情何(いか)んせん
      健介助はナースの帽
                        渡辺 奈保子(わたなべ なおこ)
[太字部分がお名前になっております。

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 菊花展帰った夫の身体(からだ)より
      黄昏(たそがれ)るまで菊の香(か)漂(ただよ)う
・ 嬉(うれ)しさの満ち来る思いに泪(なみだ)落ち
      ビールの泡と一緒に飲み込む
・ 正月に新しい服着せたいと
      夜なべの母のセーターなつかし

石狩市 伊藤 雍二(いとう やすじ)
・ 銀幕の華散りゆきて淋しかり
      昭和の夢は遠くなりけり “(女優 原 節子逝去)”
・ 和歌の道訳のわからぬ言葉ありて
      これぞ今の世ニューウェーブが
・ いつの世も新しきもの珍しく
      もてはやす価値たれぞ決めるや

 
 

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【宛先】
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札幌市中央区北2条西7丁目道民活動センタービル4階
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