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北海道身体障害者新聞(第703号)

   

 第六十一回全道身体障害者福祉大会釧路大会開催

   一、 障害者権利条約批准に相応しい障害者制度の実現を
 一、 東日本大震災の復興計画策定への当事者参加の確立を

 〜北海道身体障害者福祉協会・釧路身体障害者福祉協会主催、 釧路市・釧路市社会福祉協議会・釧路市共同募金委員会共催の 「第六十一回全道身体障害者大会釧路大会」が九月二十二日 (土)道内各地から約七百十余名の方々が「釧路市民文化会館」 に集い、大会実行委員会及び地元身障協会の大会準備や地元市 民ボランティア約百五十名の協力に支えられ好天にも恵まれ、 素晴らしい大会でした。〜
 

【大会概要】
●開会

政田 一美副大会長(北身協 副会長)による開会のことばで 全道大会が開会しました。
  国家斉唱・物故者へ黙祷のあ あ か さ か まさる と、赤坂 勝大会長(北身協会 長)から主催者として挨拶があ り、「道東の観光と物流の拠点 であり、日本の水産基地である 釧路での大会開催に協力・支援 を頂いた市当局・福祉関係諸団 体・ボランティア、多くの釧路 市民の皆様そして地元の釧路身 体障害者福祉協会の皆様には大 変ご尽力をいただきました。」 と、また、「本日表彰される皆様 は、永年地域での福祉活動やご 自身がその障害を克服され懸命 にご努 力され た事が 評価さ れ、表 彰され る皆様に心からお祝いと感謝申 しあげ、これからも健康に留意 され地域でのより一層の活躍を 期待申し上げます。」とさらに 「昨年八月にとりまとめた六十 項目の骨格提言のうち三項目し か反映されなかった障害者総合 支援法で私たち障害者が望む共 生社会実現の為の法律とは言い 難い障害者総合支援法ですが障 害者権利条約批准に相応しい障 害者制度の実現、差別禁止法の 早期成立、個人情報保護の壁を 解消するとともに在り方の検討 等を今後の運動の主題として活 動して参ります。」と話され結 びに「本大会に参加された皆様 が地 域福祉の活動の中心とな り、お元気で活躍される事を願 い、関係各位、ボランティアの 皆様、釧路市民の皆様方にお世 話になりましたことに御礼申し 上げます。」と挨拶されました。
  続いて、名誉大会長でありま えび な ひろ や す開催地釧路市長、蛯名 大也 様から歓迎のことばとして「第 六十一回全道身体障害者福祉大会釧路大会が盛大に開催されま すことをお慶び申し上げます。 全道各地から釧路市へお越しい ただいた関係者の皆様、ご来賓 の皆様を心から歓迎申し上げま す。」とまた「本大会は障がい のある方々やその家族、関係者 の皆様が一同に集い、日常又は 社会生活の様々な問題や社会的 課題を見つめ長年にわたり開催 されてきたことは、赤坂会長を はじめ役員、会員並びに関係者 の皆様の努力と熱意に心から敬 意を表します。
 現在、障害者基本法の改正、 障害者自立支援法の見直し関係 法律の整備が進められておりま す。釧路市も「障害者総合支援 法」の施行に向け、障がいの有 無にかかわらず人格と個性を共 生する社会の実現に向け障がい 福祉施策の推進に努めます。
 本大会がだれもが自立した地 域生活が送れる環境づくり、新 しい時代に相応しい豊かな地域 社会の実現に寄与し、多くの 方々と交流を深め、異議のある 大会となる事を祈念いたしま す。」と結んで挨拶されました。
●式典及び表彰
 表彰は、北海道善行賞(知事表 彰)の自立更生者三名、自立更生 援護者十名、北海道身体障害者 福祉協会会長表彰の自立更生者 二十 七名、援護功労者三十名、 そして北身協の襟章デザインの 決定者の砂川身体障害者福祉協 会会員の広能 明さんに夫々表 彰状と記念品が贈られました。
 続いて北海道知事(代理北海 道釧路総合振興局副局長三上 み かみ愼 しんご吾様)、北海道議会副議長三津 み つ 丈夫たけ お様、釧路市議会議長黒木くろ き満 みつる 様から祝辞を頂き来賓紹介、祝 電披露のあと受賞者を代表して 住田すみ た 林しげる(釧路身体障害者福祉 協会)さんから「本日表彰を受 けられた諸先輩にかわり御礼申 しあげます。今まで支えてくれ た家族、友人、職場の同僚、協 会の皆様など、多くの方のご支 援・御協力のお蔭で、この場を 借りて御礼申し上げます。これ からもこの感激を胸に今後、福 祉のため一層惜しみなく微力で すが尽力致します。」と謝辞を 述べられました。
 以上をもちまして式典及び表 彰式が無事終了致しました。
●アトラクション
 その後 日本民謡 赤尾 秀 繁会の赤 尾 秀繁 社中によ る三味線 演奏と民 謡が披露 され会場 は拍手の 嵐でした。
●全体会議
 議長団の政田 一美(北身協 副会長)、堂前 文夫(北身協 理事)の進行により全体会議が 開催され、泉 司(北身協常務 理事)から「第六十回千歳大会 要望事項処理」の報告が行われ、 了承されました。
 続いて事前に提出があった第 六十一回釧路大会提出議案 を 審議、議長から「今後、大会推 進員会でさらに協議し、要望と してま とめた い 。」 と発言 があり、 全体会 議午前 の部を 終了致 しまし た。
●大会宣言
  篠山准子運営委員から大会宣 言(案)が読み上げられ、提案 どおり採決されました。 (大会宣言は裏面に掲載)
●大会決議
  続いて清藤 勲運営委員から 大会決議(案)が読み上げられ、 提案どおり採決されました。 (大会宣言は裏面に掲載)
●次期開催地挨拶
 議長団退任後、次期開催地の 挨拶では北身協 赤坂 勝会長 は、平成二十五年度は札幌にお いて開催される日身連全国大会をもって第六十二回全道大会と する旨の挨拶がありました。
●北身協襟章(バッジ)の販売
 北身協は一階、物販コーナーで 創立六十周年の記念バッジを販 売致しました。皆様のご協力で 百余セットを販売。御協力有難 う御座いました。今後、各加盟 団体で 取りま とめ発 注の場 合は、 最低十 セッ ト 以上に て発注 ・ご協 力願います。
●障がい者一一〇番法律相談
 大会当日は、会場一階で会議 室において十時三十分から「障 がい者一一〇番地方法律相談」 が札幌弁護士会所属の高杉 眞 弁護士による相談が実施されま した。 発行人 一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会 会

   
   

【第六十一回全道身体障害者福祉大会釧路大会宣言】

 


 「障害者権利条約批准に向けた障害者制度改革の進む中、こ こ道東の拠点、水産基地、釧路市において、全国各地から参加 した仲間たちとともに、第六十一回全道身体障害者福祉大会釧 路大会を盛大に開催することができました。
 平成二十二年六月、障がい者制度改革推進会議の第一次意見 を最大限尊重した「障害者制度改革の推進のための基本的な方 向について」が閣議決定され、障害者権利条約の締結に必要な 障害者基本法の改正をはじめとする国内法の整備が行われてき ました。
  私たちが求めることは、我が国の障害者制度の集中的な改革 の推進が私たち抜きに私たちのことをきめないで〞とする障 害者権利条約の精神を尊重し、障害当事者参画のもとでしっか りと議論され政策へ結びつけられることである。このことは、 東日本大震災の復興計画においても、当事者参画が守られ、連 携と絆のもとに歩んでいくことが、地域新生へとつながるもの と確信しています。
 北海道身体障害者福祉協会は、障害者権利条約の批准を期し、 障害の有無にかかわらず、個人の尊厳をを尊重し認め合い、差 別のない共生社会の実現を目指すとともに、一日も早い東日本 大震災の復興を願い、全道・全国の障害者団体並びに会員との 強い連携のもと、一致団結し行動することを誓い、ここに宣言 します」
平成二十四年九月二十二日  第六十一回全道身体障害者福祉大会釧路大会

   
 
   

【第六十一回全道身体障害者福祉大会釧路大会決議】

 

 一、 障害者権利条約批准に相応しい障害者制度の実現 を図れ
  一、 障害者差別禁止法の早期制定を期せ
  一、 災害時における防災及び減災対策の構築を図れ
 一、 個人情報の壁を解消するとともに在り方の検討
平成二十四年九月二十二日  第六十一回全道身体障害者福祉大会釧路大会


   
 
   
 
 
   

 NEXCO東日本からのお知らせ

 

 ~NEXCO東日本では、障害者に対して、有料道路料金の割引制度を実施しております。~
 この記事は北海道障がい者保健福祉課 地域支援グループの依頼により記載
 割引の利用については、市区町 村の福祉担当窓口で事前登録の上 有料道路を利用する際は、身体障 害者手帳又は療育手帳(以下「手帳」 とする)を携行して下さい。
 ETCを利用しない場合は、料 金支払時に、係員に手帳の必要事項 が記載されたページを呈示するか、 係員に手帳を渡してください。
 係員は次の事項を確認致します。  
 なお、各事項の要件を満たして いない場合、割引となりませんの でご注意下さい。
★ ご本人が運転していること。 (ご本人以外の方の運転の 場合は、ご本人が同乗し ていること及び手帳に「 介護」(赤字)と押印され ていること。)
★ 登録された自動車の利用であること。
★ 割引有効期限内での利用であること。
 割引制度の登録手続き等は、市区 町村の福祉担当窓口に問い合わせ 下さい

   
 
 

地域からのお便り

 

 平成二十四年度十勝管内町村分会生活訓練研修会】
 十勝地区身体障害者福祉協会にて毎年行われる生活訓練研修会が九月十三日・十四日、音更町十勝川温泉ホテル観月 苑にて開催されました。
 今年度は、十勝管内十三町村 より五十一名の参加者が集い、 帯広市消費生活アドバイスセ ンターによる「最新の悪質商 法について」、十勝総合振興局 社会福祉課による「障害者虐 待防止法について」、そして、 ㈲前田英一商店による「楽し く豊かな社会、人生のために 知っておきたいお酒学」の三 講義を学んだ。  
 会員は、年に一度の研修会と あって、各町村の交流を深めな がら楽しく真剣に講義を聴い ていました。

   
  平成二十四年度網走地区身体障害者スポーツ大会の実施
 網走地区身体障害者スポーツ大会が 九月九日斜里町において、開催されま した当日は好天に恵まれ、三市十三町 村から二百四十一名の方が斜里中学校 体育館に集い、四種目の競技を楽しく、 心地良い汗を流しながら盛大に各競技 を無事終えました。  
 ※各種目別チーム成績A
▼輪投げ  一位 佐呂間町チーム  二位 ㇽべAチーム  三位 置戸町Aチーム
▼ペタンク  一位 北見市留辺蘂町チーム  二位 小清水町チーム  三位 置戸町チーム
▼正確投げ  一位 北見市留辺蘂町チーム  二位 北見市端野町チーム  三位 紋別市チーム
▼スカッとボール  一位 紋別市チーム  二位 雄武町チーム  三位 網走市チーム

 
 
 
 

地域の温かいお便り

  盲導犬と共に生きる
 

 残暑のきびしい盆過ぎ、盲導犬 と共に暮らしている坂本様宅を伺 いました。玄関で大型の犬が透き 通るような眼を向け一声も吠えず に迎えてくれました。坂本様の茶 の間にて暫くの時間を、盲導犬と 共に生活をしていられる奥様、 幸恵さんのお話を聞かせて下さい ました。
 障がい者の幸恵さん(七十一才) はにこやかに 四十才の頃から 二年間近い間に十分な治療を 受けながらも視力の低下、そし て光を失ったとの事です。 闘病生活、その後の約三十 年間 ご主人の弘次郎様、又お 二人の息子さんのご家族の庇護 の下に盲導犬との生活でした。
  現在の盲導犬イオは、三代目 の犬で、一才八ケ月の平成二 十年六月に家族の一員となり ました。クリーム色(黄色) のとても賢い犬で三頭の中で 一番良い犬との事です。 犬の世話は幸恵さんが、一 切を、
 シャンプー、ブラシか け、排泄、食事等々されるそう です。午前、午後と二度に分け て八キロの運動を、冬期間は、 御主人と共に、夏は幸恵さん と、イオと共に実行されてい ます。
 しかし、盲導犬は引き取られて から十二年の貸与期間が定めら れています。その間の信頼感、愛 情もすべてと決別の日は、悲しい、 淋しい事であろうと伺い知りまし た。 幸恵さんは時折、すれ違う道路で も背筋を直立させてイオはピッタ リ寄り添っての姿は本当に心の温 みを知る事でした。 幸恵さんは「お父さん・家族・盲 導犬が共に私を支えてくれて現在 があるのです。」とやさしい見える かのような眼を向けての言葉でした。 坂本様は「母さんは聴力の良いこ と、勘のよいこと、記憶力の鋭い ことを兼ね備えたコンピュウター だと思う。」と話されました。
  尊敬の念を禁じえない話し方で した。優しく、お互いに労り、 励まし、時には苦しい事も越え て来たであろうとおもいます。 今後も変わらぬ日々が続きます ようにと祈念するばかりでした。
  午後三時過ぎ、お暇を。見送っ て下さった坂本様の家の周りは、 色とりどりの花 特に大きい 百合が美しく家に添うかのよ うに咲いていました。
  私も障害者で、数年前「あり がとう一日(ひとひ)に幾度口にせる手 を延べくださる人の心に」と 詠んだ短歌が頭をよぎりまし た。
  この度の坂本さんの訪問に 「暖かい大きな心の賜物(おくりもの)」を戴いた事を感謝し乍らペンを とりました。

  網走管内 障害者福祉協会
    滝上分会  書記長   清水 美智江

   
 
 
 

お詫び
 お文芸欄を紙面の都合で 今月号は休みと致します。

   
 
   

■困りごと、悩みごとは「障がい者110番」へ■

 

 「札幌市を除く全道各地にお住まいの障がい者及びその家族の方」
 電話  011-252-1233
 Fax   011-252-1235

   
 
   

盲ろう者通訳・介助員派遣事業の利用登録申請について

 

 あなたのご家族や周りに視覚と聴覚に重複して障害のある方はいませんか。北海道身体障害者福祉協会では、 このような方あなたのご家族や周りに視覚あなたのご家族や周りに視覚と聴覚に重複して障害のある方はいませんか。北海道身体障害者福祉協会では、のような方 に対するコミュニケーションや移動等の支援を行う「盲ろう者通訳・介助員派遣事業」を無料で実施しております。
 是非、盲ろう者の方やご家族に、この事業を紹介して通院や買い物などで利用されるようにお伝え下さい。なお、事前に利用登録が必要となりますので、登録手続きなどはお問合せ下さい。

■【申し込み・問合せ先】■

  一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会  又は地元の身体障害者福祉協会
  ★電話011―251―1551★     ★FAX011―251―0858★
  ★先ず、ご連絡下さい★     ★あなたの自立と社会参加のお手伝いをします★