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北海道身体障害者新聞(第698号)

   

一般社団法人北海道身体障害者福祉協会の網走地区研修会について
 

   「平成二十四年四月十九・二十日、北身協、泉司常務理事による研修会が網走地区身体障害者福祉協会で行われました。研修・講演概略は次の通り。
 
 

  一、「北海道身体障害者福祉協会の生立ちから現在まで」
 北海道で身体障害者組織化運動を始めたのは、一人の盲人であり最初の同志として結束を誓ったのも盲人でした。札幌市、日の出治療院の三姉妹は「北海道身体障害福祉協会」が設立までの間、物心両面でその活動を 支えていましたが、昭和二十四年は、「身体障害者福祉法」が立法化され日本の身体障害者の暗い歴史に「黎明」をもたらした年でありました。
  当時、北海道では、視覚・聴覚・肢体・言語の各障害者十二名が設立発起人となり規約の草案、事業計画の立案、知事部局・道議会への陳情等の活動を重ね、昭和二十五年四月十日午後 二時、ここに北海道身体障害者福祉協会の設立を迎えました。
 平成二十二年事業年度末の三月設立時の初心への原点回帰により、平成二十三事業年度は財政再建・再生のスタートライン に立ち、無駄の排除と意識改革に努め加盟団体と会員が共通認識を持たんがために職員の資質の改善と、障がい者による、障がい者の為の、障がい者の協会運営に取り組み、特例民法法人 に位置付けられていた社団法人北海道身体障害者福祉協会は、去る四月一日に一般社団法人として札幌法務局において移行登記を完了致しました。
二、「北身協の今後の展望」
 加盟団体構成員(会員)の高齢化と北海道、市町村の補助金が減少する中で身体障がい者の共存と雇用促進を旗記に掲げ活動を続けていた北海道身体障害者福祉協会は昨年三月、ついに 加盟団体の現役副会長であり、当事者でもある事務局長が就任してから八月にも身体障がいの当事者を採用して真に身体障がい者の為の身体障がい者の団体へと生まれ変わりました。
  さて、北身協を取り巻く環境は大変厳しくなっております。
国内全体では、十四年連続三万人を超える自殺者が発生し、私たち達障がい者も、当事者やその家族が空腹を抱え、誰にも 知られずに孤独の中で衰弱、病に至り孤立しております。
 国家が国民に何かを強いるときには必ず「その前にやるべきことがあるだろう」と国民は口をそろえて言います。北海道身 体障害者福祉協会では加盟団体とその会員、約一万五千名に今後も種々のお願いをしなければなりませんが、その前に現時点ですべき改善、中長期を見据えたイニシャル、ランニング両コ ストの徹底した削減に昨年度から取り組んで参りましたので今年度もより一層、徹底した削減と障がい者本位の協会運営に努めてまいりたいと思います。
 特に今年度は、いまだに長い不況のトンネルから抜け出せない国内景気と記録的な円高や低金利の影響で奨学金会計に赤信号が点り、法人会計の根幹を担う収益の改善、改革は絶対に避 けて通れない事業年度になりました。一日たりとも先送りする猶予は無く、今事業年度に於いて必ず道筋をつけ、大部分をスタートしなければ明日の北身協は無く、会員のよりどころを失います。

【平成二十四年度十勝地区身体障害者福祉協会総会】

 

 〜四月二十三日、十勝川温泉笹井ホテルにて十勝地区身体障害者福祉協会の総会・表彰式が行われました。〜

  十勝地区身体障害福祉協会会長表彰は更生援護功労者が十五名、自立更生者は三名の受賞となりました。
総会では、平成二十三年度の事業・決算報告、平成二十四年度の事業計画・予算案がすべて承認され、大きな事業である十勝地区スポーツ大会(七月三十一日開催)を皮切りに様々な研 修会等を行うこととなります。
 そして今年は改選期であり、五年に亘り会長を務めた大橋貞一会長(芽室町)は勇退され、新たに竹田力氏(更別村)が十勝地区の会長に就任しました。
新役員は以下のとおり。
【会 長】竹田 力(更別村)
【副会長】堀江 徳雄(士幌町)
【 〃 】藤井 友幸(新得町)
【理 事】西山 利昭(音更町)
【 〃 】安原 克己(中札内村)
【 〃 】土谷 進(幕別町)
【 〃 】岡田竜太郎(池田町)
【 〃 】近藤 午郎(足寄町)
【監 事】福田悠紀男(清水町)
【 〃 】細岡 幸男(本別町

 
   

障がい者110番、地方相談会の実施案内

 

   ~北海道身体障害者福祉協会では弁護士による法律相談の地方相談会を実施致します~
 障がい者110番は北海道の委 託を受けて、札幌市以外の全道 の障がい者及びその家族からの 悩みに対し、弁護士による無料 法律相談を実施しております。
 本年度の地方相談会の実施は次 の通りとなっております。
一 日時 7月20日(金) 10時30分~14時30分
   場所 紋別市総合福祉センター
   住所 紋別市幸町7丁目1-10

二 日時 8月24日(金) 10時30分~14時30分
   場所 北見総合福祉会館
   住所 北見市寿町3丁目4-1

三 日時 9月22日(土) 10時30分~14時
   場所 釧路市民文化会館   第61回全道身体障害者福祉大会会場
   住所 釧路市治水町12―14

四 日時 十月十二日(金) 10時30分~14時30分
   場所 函館市総合福祉福祉センター  
   住所 函館市若松町33-6
★事前申込み及び問合せ先
 事前に実施機関又は、開催地の 身障福祉協会に「名前・電話番号」 を言ってお申込み下さい。
●実施機関 一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会
     住所 札幌市北2条西7丁目道民活動センタービル4F 電話 011-252-1233

●開催地の身障福祉協会
  紋別市開催  紋別市身体障害者福祉協会 電話 0158-24-3388
  北見市開催  北見身体障害者福祉協会 電話 0157-66-3838
  釧路市開催  釧路身体障害者福祉協会 電話 0154-24-5005
   函館市開催  函館市身体障害者福祉協会 電話 0138-26-8156

 
   

年間優秀文芸作品の発表

 

  平成二十三年度に本紙に掲載された文芸作品(短歌99首、俳句47句、川柳127句)について
各選者に選考をいただいた結果、次の通り年間優秀作品が決定しました。選ばれた皆様おめでとうございます。
川  柳
     北広島市 本多 司
  ★敬老日子や孫電話途切れない

  「選者」 浪越 靖政 (北海道川柳連盟)
  「選評」 次々とかかってくる子や孫た ちからの電話とうれしそうに話 すおじいちゃん(又はおばあちゃ ん)の表情が見えるようです。 ほのぼのとして心温まる佳句。

俳  句
     室蘭市  池内 満里子
  ★★少しだけ寒紅さして手術室

  「選者」鈴木きみえ (北海道俳句協会)
  「選評」 もともと季語の寒紅とは寒中 に製造された最高品の日本紅 で、手術に対する不安感、寒紅 をさして心をおちつかせ手術に 臨む微妙な心理の綾が、平明な 表出と、共に読み手をひきつけ る一句です。

短  歌
     釧路町 大道 恵美子
  ★送迎のケアバス増えし街の中
            錆びしバス停乗客まばら

  「選者」内田弘 (北海道歌人会)
  「選評」 現代の過疎の街、高齢化社会の現実を切り取って「ケアバス」「錆びしバス停」「乗客」を歌い端的な歌としており、事実をしっかりと押さえた上で現代を浮き彫に出来た点がすぐれていた。

 
   

JRジパング倶楽部特別会員に加入しませんか

 

 ★加入資格〜身体障害者福祉法十五条第四項に規定する身体障害者手帳を所持し、男性六十歳、女性五十五歳以上の方。
★入会金〜無料
★年会費〜一律、一、三〇〇円
★特典〜会員(第一種障害者の場合は介護者ともに)の特急料金等が二〜三割引となる(乗車券が二〇一キロ以上の場合)但し、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始は除外
★割引率 「新規会員」 初回〜三回→二割引 四回〜→三割引 
        「更新会員」 初回〜全て→三割引

■【申し込み・問合せ先】■

  一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会  又は地元の身体障害者福祉協会
  ★電話011―251―1551★     ★FAX011―251―0858★
 
   

★新規入会、会員募集中★

 

  北海道身体障害者福祉協会を取り巻く環境は大変厳しいもの があり、会員の高齢化、減少は 協会の悩みの一つであり、手を こまねいていては状況は悪化す る一方であり事業に取り組み 、会を活性化し、会員加入を働き かける努力が必要です。
  既存個人会員で会員となって いない障害者の方が近くにおら れましたら是非とも入会の勧誘 を積極的に働きかけて頂き、会 員増に向かい地元の協会と一丸 となって行動するよう紙面を もってお願い申し上げます。

■【問合せ先】■

  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会  又は地元の身体障害者福祉協会
  ★電話011―251―1551★     ★FAX011―251―0858★
 
 
 

第六十回全道身体障害者福祉大会千歳大会に係る
要望に対する回答

 

  標題の要望に対して北海道保健福祉部より回答がありましたので四月未掲載分を掲載致します。
要望三
 「公共施設のトイレを利用する際、トイレメーカー、年式、型式により水洗レバー(ボタン)の配置や形状が多種多様な為現在、視覚障害者は手探りの状態で水洗レバー(ボタン)を探しあてています。
 日常の行為の一つである排泄が公共施設では大変困難であり且つ、衛生面からも好ましいものではありませんので、公共施設の新設や改修の際に規格を統一された全自動水洗トイレの設置をしていただ様、改善してください。」
「回答」
  現在、北海道福祉のまちづくり条例では、視覚障がいの方の社会参加を促進する取組みの一つとして、公共的施設の所有者はトイレの入り口付近に必要に応じて、点字による男子用または女子用の別、便所の構造を示した案内板等の設置に努めなければならないこととなっています。このことはトイレ製造メーカーの合意形成が前提となっていますが、今後、障がいを持った利用者の利便性が高まる施設の利用方策等について、商業団体その他幅広い分野の構成員からなる「福祉のまちづくり推進連絡協議会」などにおいて、幅広く話し合って理解の促進を図って参りたいと考えています。
要望四
 「現在、国政、道政、市町村政の全ての選挙において、体幹障害者と下肢障害一級・二級の障がい者には郵便投票が認められており、全ての投票所で点字投票が可能であり、点字解読者も設置されているものの、移動が困難な視覚障害者には、点字による郵便投票を認めてください。」
「回答」
  公職選挙法において、郵便等の不在者投票が出来る者の範囲は、身体障害者手帳、戦傷病者手帳及び介護保険の被保険者証の交付を受けている選挙人で、その障害の程度が一定以上の者となっています。
 過去の制度においては、在宅での投票が一般的に認められていたこともありましたが、不正等が多くみられたことから廃止され、その後、障害の程度が専門的機関によって慎重に判定され、公的に証明されたものにより対象者を定めることが適当であるとの判断から、現在の制度に至っています。
 要望のあった内容につきましては、平成二十二年二月に都道府県選挙管理委員会連合会において、公職選挙法改正に関する要望事項として政府へ要望を行っております。

 
   
   

■困りごと、悩みごとは「障がい者110番」へ■

 

 電 話 011―252―1233
 F A X 011―252―1235

   
 
 

文芸

  川柳
 

江別市 戸原 純夫
目も骨も透けてかなしきし白魚かな
耕しの父に届かず母のこゑ
白梅や瞼重たき雨上がり
山の端に残る明るさ春時雨
目覚むれば屋根に音する雨水かな

北広島市 本多 司
熊騒動春一番は藻岩山
生かされてときめき春のボランテイァ
気紛れな風が筋書通せんぼ
想定外ストレス日本の吹き溜まり
ウォーキング出会いさわやか笑み交わし

  短歌
 

伊達市 吉川 次子
ラップの芯ちさきリュック入れてきぬ
        おおじいちゃんアンパンマン曾孫(ひこ)
石けんで笊(ざる)も束子(たわし)も洗い干す
        ひさびさに照る四月の太陽に
塩煎餅海苔で巻き巻き遅昼餉(ひるげ)
        夫と笑いつたっぷりとミルク
これも又小さな旅ねとバスでゆく
        夫と二人の日帰り温泉
余りにも早く逝きたる弟よ
        わが生涯の記憶に生きぬ

室蘭市 池内 満里子
マフラーを風になびかせ「早春賦(そうしゅんふ)」
        友と歌った故郷(こきょう)のあの頃
下草の萌えたつ中をゴルファーは
        沸(わ)くどよめきに足もと軽く
アイヌ葱(ねぎ)茹(ゆ)でし香りはなつかしく
        一年ぶりに家中ひろがる

  俳句
 

室蘭市 池内満里子
啄木の没後百年偲(しの)ぶ春
幼子(おさなご)の歩みの桜北上す
オカリナが思い出結び春異同

 
 

文芸に投稿される方へのお願い
1)判読が難しい漢字には必ずルビを付して下さい。
2)作品には、短歌、俳句、川柳の区分も記入をお願いします。
3)投稿はできるだけ新聞発行月の前月末までにお願いします。
【宛先】
〒060-0002
札幌市中央区北2条西7丁目道民活動センタービル4階
一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会 宛