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北海道身体障害者新聞(第695号)

   

~新たに二十九名の通訳・介助員が誕生~

  【社団法人北海道身体障害者福祉協会(会長 赤坂勝)は 二月十日(金)から
十二日(日)の三日間、札幌の道民活 動センタービルで盲ろう者通訳・介助員養成講座を
札幌盲 ろう者福祉協会の全面協力のもと開催されました。
 この講座は、北海道からの受託事業(盲ろう者通訳・介助 員派遣事業)として実施
しており、盲ろう者のコミュニケ ション手段と移動介助の知識・技術等の講習を行う
ことにより「通訳・介助員」を養成しています。】 概要は次の通り。
 
 

 三年目となる本年度は、札幌市 を初めとして全道各地から五十名 近く申し込みがあり会場の都合も
あり、厳正な選考の結果、聴覚障 害の方四名を含め、30名の方が 選考されましたが、一日目、不慮 の事故で
一名の方が欠席となり、 遠くは根室、新得、旭川、占冠、、 登別などから、二十九名が参加さ れました。
 【一日目】  九時三十分から開講式が行わ れ、北海道身体障害者福祉協会 泉 司常務理事から
開講の挨拶 があり、続 いて「盲ろ う者福祉 概論・コミ ュニケ―シ ョン論」の 講義があり、 午後からは
「盲ろう者として」 と題して、二人の講師(当事者) から体験発表がありました。
 その後、受講者全員が「盲ろう 疑似体験」を実施。 この体験では二人がペアとなって 交互に盲ろう役は、
(アイマスクを 付けかつ、耳栓とヘッドホーンを 付けての)盲ろう状態となって、 盲ろう者の世界を体験し、さらに
盲ろう状態のままで研修室から ドアを開け、廊下からトイレま でを経験して戻って来るまでの 不安や
通訳・介助役に求めたい ことなど体験しました。
 また、通訳・介助役となって、 盲ろう役への介助の仕方やコミ ュニケ―ションの取り方などを 体験した。役割を
交互に分担し ながらの実習は、当初、戸惑い ながらも、全員が貴重な体験を 無事、終えました。
 【二日目】 「はじめの一歩 点字」では、 ブリスター(点字機器)を机に一 台(二人に一台)合計十五台セッ トし
点字の打ち込みの講義・実習 として機器の打ち込みをしました。 その後、打ち込んだテープが正確 か点字結果が
チエックされました。 初めて操作する方が殆んどで皆さ ん苦労しておりました。
 続いて,(盲ろう者と〔音声〕 〔筆記〕)の各コミュ二ケ―ション について講義が行われた後、昼休 み時間は、
受講者全員がアイマス クを付けた全盲状態で「食事実習」 が行われ、いかに食事を全盲で取 る事の難しさを
体験しました。
 続いて、午後から、「盲ろう者と手 話」の講義の後、「コミュニケーシ ョン実習」では、(蝕手話)(弱視 手話)
(音声)(筆記)の四つのグ ループ分けをして、盲ろう者の 見え方、聞こえ方などに対応し たコミュニケーションの
仕方を 実習しました。
 【三日目・最終日】  「盲ろう者の移動・介助」の 実技では、一日目で使用の盲ろ う疑似体験セットを使用し
エレ ベーター、階段の昇降やトイレ 等の体験をしました。
 その後、「通訳・介助活動につ いて」講義を受け、午後からは、十 日から午前まで学んだ通訳・介助 の総括の
学習として、「通訳・介助 の実習」が行われました。この実習 では、二度目となる盲ろう役と通訳 介助員役を
二人ペアで、交互に体 験しながら、九階まで移動し,お 菓子を選び戻って来るのと次は、 交代し、折り紙を持って
来て紙箱 を作る体験をしました。
 全員が、盲ろう者に対する通訳・介助技術等、最終確認の実習でした。
 続いて、北海道保健福祉部福祉局障がい者福祉課・佐々木雅 之主任から「派遣事業について」 と題して、
盲ろう者通訳派遣事 業について現況等説明がありま した。 その後、閉講式では、所定の カリキュラムを修了した
二十九 名に北海道身体障害者福祉協会、 会長 赤坂 勝から、閉講挨拶 の後、修了証が授与されました。
 続いて、講師代表として、札幌盲ろう者福祉協会、会長冨樫 眞弓氏から祝辞がありました。
 その後、受講者全員と札幌盲ろう福祉協会の講師を囲み全員で集合写真を撮り、三日間の養成講座を無事
終えました。
 その後、修了者の通訳・介助 員としての登録手続きが行われ、 修了者は、北海道身体障害者福祉協会、又は、
札幌市身体障害 者福祉協会に登録し、盲ろう者 が病院や買い物等で外出する時 の通訳・介助員として活躍する
ことが期待されます。
 最後に、この講座開催に全面 協力を頂いた札幌盲ろう者福祉 協会、(会長 冨樫 眞由美氏、) 並びに講師の
皆様に紙面を借 りて感謝申し上げます。
 今後,皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念して終わります。

盲ろう者通訳・介助員派遣事業

  ★利用登録申請について★
 

 あなたのご家族や周りに視覚 と聴覚に重複して障害のある方 はいませんか。北海道身体障害 者福祉協会
では、このような方 に対するコミュニケ―ションや 移動等の支援を行う「盲ろう者 通訳・介助員派遣事業」を無料で
実施しております
 是非、盲ろう者の方やご家族に、この事業を紹介して通院や買い物などで利用されるようにお伝え下さい。
 なお、事前に利用登録が必要となりますので、登録手続きなどはお問合せ下さい。

■【問合せ先】■

  ★電話011―251―1551★
★FAX011―251―0858★
 
 
 
2012はまなす全国車いすハーフマラソン大会の開催について
   今年で23回目の開催となる本大会につきましては、来る6月16日(土)、17日(日)の両日
札幌市において開催いたします。
 

 全国から参加する車いすランナーが、新緑の風薫る爽やかな札幌の街並みを走り抜け、道市民と感動を共に
する意義ある大会にしたいと考えております。
 真駒内セキスイハイムスタジアムをスタート地点とし、6月17日(日)9時30分にハーフマラソンに参加する
車いすランナーが一斉にスタートいたします。
 また、真駒内公園内コースでは、ショートレース競技も実施いたします。
 つきましては、ハーフマラソン競技中は、札幌市内において交通規制が実施されますので、皆様のご協力と
ご理解をよろしくお願い申し上げます。
 なお、本大会への参加希望または問合せにつきましては、下記、大会事務局までご連絡いただきますよう
お願いいたします。
           記
主 催:(財)北海道障害者スポーツ振興協会
期 日: 平成24年6月16日(土)受付、健康診査、開会式                                               〃  6月17日(日)真駒内セキスイハイムスタイジムスター
種 目: ハーフマラソン(21.0975km)
       ショートレース(3km、5km、ファミリーラン)
参加資格:下記条件
1)身体障害者手帳の交付を受けている車いす常用者及びそれに準ずる者
2)健康審査及び説明会に出席したもの
3)平成24年4月1日現在、15才以上の者(高校生以上)
4)ショートレースについては、15才以下の参加も可

 

【問合せ先】大会事務局

 
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交通遺児奨学生の募集につい

 

 公益法人北海道交通安全推進 委員会では、交通事故により保 護者を失うなどの経済的な理由 により修学が
困難な生徒や学生 に奨学金の貸付をしております。 多くのの道民の寄付等に支えら れ、昭和五十一から
現在まで三 七〇人の生徒や学生に活用され ております。
 この制度は自動車事故により 保護者を亡くしたり、重度の後遺 障害が残った保護者をもつ道内に 在学する
中学生、高校生、及び、 専修学校生等を対象とした無利子 の貸付制度です。
【問合せ先】
公益社団法人交通安全推進委員会
〒 060‐0005
札幌市中央区北五条西6丁目1―23
                第二導通ビル6階
電話 011―221―6666

クリックすると拡大します

 
   

お詫びと訂正

 

 一月二十五号掲載の厚生労働大臣表彰の斉藤良弘さんの生年 の年号に間違いがありました。
 お詫びと訂正いたします。
(誤)大正十年八月生まれ
(正)昭和十年八月生まれ
大変失礼いたしました。

   

■困りごと、悩みごとは「障がい者一一〇番」へ■

 

 電 話 011―252―1233
 F A X 011―252―1235

 
 

文芸

  俳句
 

室蘭市 池内 満里子
目薬に希望の一滴寒明ける
歩を止めて逆ふ影の雪明り
七福神の根付(ねつけ)も混じり初荷来

  短歌
 

室蘭市 池内 満里子
遠き瞳(め)をする老人の寂しさよ
         降る雪影にたたずむ窓辺
ほろにがい心の傷をたち切って
         新春を待つ寂寞(せきばく)の中
七福神の根付をもらい手の中に
         小さな福の立ち寄るよう
夫(つま)も娘(こ)も辰年生まれなり
         夫(つま)をまなかに元(がん)朝(ちょう)参り
ぢいちゃんと身丈も違う紬(つむぎ)の対(つい)
         オレも着たいと靴はきてゆく
暗い道足元までは見えないよ
         辰年三代そろいてゆきぬ
三歳児は(パパ格好イイ)と拍手
         せり町の六つの寺の鐘(ね)風に
窓空けて遠くに近くに寺寺の
         除夜の鐘聴く去年(こぞ)と今年の

  川柳
 

北広島市 本多 司
一万人ダル羽撃(はばた)きにドーム沸き
寄る歳に勝てぬが意地の意地のリハビリ
ドミノ倒し世界不況が忍び寄る
お茶飲みの世辞が本気で居座られ
ホームタンク目減り気になる氷点下

江別市 戸原 寿夫
ふくらみを増し重ならず冬桜
ベートーベンひびく窓辺の冬木立
冬夕焼一片の雲燃え尽きぬ
寒晴やまだ一本を伐(き)りしのみ
冬耕の一人に遠き二重虹
冬枯やあらぬ方さす道しるべ
手袋をはづしてつなぐ手と手かな
言い訳するため外マスクかな

 
 

文芸に投稿される方へのお願い
1)判読が難しい漢字には必ずルビを付して下さい。
2)作品には、短歌、俳句、川柳の区分も記入をお願いします。
3)投稿はできるだけ新聞発行月の前月末までにお願いします。
【宛先】
〒060-0002
札幌市中央区北2条西7丁目道民活動センタービル4階
(社団)北海道身体障害者福祉協会 宛