社団法人北海道身体障害者福祉協会(会長赤坂勝)は六月二十三日、札幌市内の道民活動センタービルで
加盟団体事務局長・担当者会議(出席:三十一団体・三十四名)を開催した。
この会議は、年一回、この時期に開催しており、本年度に実施する事業説明の後、出席された方々から
忌憚のない質疑や意見が出されるなど北身協と加盟団体との貴重な意見交換の場となっている。
本年度は、赤坂会長と政田副会長が出席された。
概 要
最初に、開会に当たり、赤坂会長から全道各地から多くの方々の出席に謝意を述べ、東日本大地震、
福島の原発事故と日本経済の厳しい状況について触れられた後、「私たち障がい者にとって厳しい自立
支援法が平成二十五年から総合福祉法に変る。昨年六月に一次意見、十二月には第二次意見が出された。
国の障害者制度改革は粛々と進められていると聞くが、平成二十五年が大きな節目となる。
一方、私ども協会も財政が大変な状況となっている。地域においても協会を維持すること自体が
厳しくなっていると沢山の会長さんからお話を受けている。私ども協会が会員減少の中でどうしたら
五十一団体が生きていけるのか、福祉が行き渡ったということか、協会に加入するメリットは何か
という厳しい議論もある。私どもは過去六十年間、この協会で障がい者が当たり前に暮らせる社会の
実現に向け運動を続けてきた。障がい者が蔑視されたり、隔離されたこともあったが、そういう状況に
おかれていたものを一つ一つ運動しながら変え、今日に至っている。こういうことを若い障がい者の
方々にも御理解をいただきながら、もっともっと、まだまだ、一般の方と肩をならべて生きていける
社会を作るための役割が、私どもの協会にあるのではないか、と考える訳です。」と挨拶した。
その後、泉常務理事兼事務局長の進行で、各事業について担当からの説明の後、出席者から質疑を
求める形で進められた。
概要は次のとおり
【会議項目と主な内容】
▼加盟団体会の会費
本年度の会費は平成二十二年度の八割の額とし、一〜二年かけてて今後の会費算定基準を検討したい
旨の説明があった。
質疑等
@会員でない人の会費を払うことの認識などについて質疑があった。
▼障害者社会参加総合推進事業
本年度も実施する「障がい者一一〇番運営事業」、
「身体・知的障害者相談員等専門研修事業」、「要約筆記奉仕員養成事業」、
「身体・知的障害者生活訓練事業」、「ガイドヘルパーネットワーク事業」及び
「盲ろう者通訳・介助員派遣事業」(いずれも委託事業)の各事業について説明があった。
質疑等
@要約筆記奉仕員養成事業の地方開催について要望があった。
Aガイドヘルパー登録名簿が更新されていないことなどの質疑があった。
▼障害者対策推進事業
本年度も実施する「身体障がい者雇用促進・社会参加支援事業」、「北海道身体障害者新聞の発行」、
「北身協ホームページ」、「情報通信技術講習会開催事業」、「要約筆記奉仕員研究会並びに
要約筆記技術研修事業」(いずれも補助事業)の各事業について説明があった。
▼障害者社会参加推進センター事業
「障害者社会参加推進センター」の設置趣旨や「障害者社会参加推進協議会(専門部会)」
(いずれも補助事業)について説明があった。
▼協会独自事業など
「奨学金事業」、「JRジパング倶楽部」及び「福祉基金の廃止」について説明があった。
▼全道身体障害者福祉大会
本年度の千歳大会(九月二十三日)について開催要綱(案)により説明があった。来年度の
釧路大会は、九月二十二日、開催を予定。
▼加盟団体からの提出案件
「北身協の公益法人改革の方向性」、「東日本大震災の募金の使われ方」などについて提案され、
意見交換が行われた。
▼その他意見交換
収益事業に関する情報交換と参考意見として夕張大会での手話通訳者の確保の苦労事例が紹介された。
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