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北海道身体障害者新聞(第681号)

   

新年明けましておめでとうございます

  社団法人北海道身体障害者福祉協会 会長 赤坂勝
   
 

皆様には、ご壮健で健やかに新たな年をお迎えになられたことと存じ、心からお慶び申し上げます。
そして本年も宜しくお願い申しあげます。
昨年の全道福祉大会は、帯広身体障害者福祉協会のご支援を得、全道各地より800の会員の参加を得て帯広市で開催させていただきましたが、大変有意義な大会を開催でき、成功裡に終えることができました。
これもひとえに開催地の帯広身体障害者福祉協会の皆様方のご配慮のお陰と、心から感謝を申し上げます。
さて、将に、劇的とも言うべき政権交代が実現したものの、半年あまりでまた総理大臣が
2度にわたって代わり、さらに選挙では与党が大敗を喫し、またまた、ねじれ現象となり、この国はどうなっていくのかと、行く末が思いやられます。
そうした中で一昨年12月に障がい者制度改革推進本部が設置され、その下に障がい者制度改革推進会議が設けられ、新たに障がい当時者の意見を取り入れ、参画させての障害者施策を総合的に改革し、さらには3年前に国連で採択された「障害者の権利条約」批准のために必要な国内法の整備等、政策立案段階から障がい当時者が参画できる体制を整えるなど、抜本的に改革が粛々と進められておりました。
そして昨年6月7日に第一次意見(障害者制度改革の推進のための基本的な方向)が内閣総理大臣に出され、基本的な方向と今後の進め方、具体的な工程表が閣議決定されているところです。
さらには27回にも及ぶ推進会議の第2次意見の素案を読ませていただきましたが、着実に本当の意味での障害者福祉の根幹ができつつありますことは、大変うれしいことであります。
この障害者制度改革により、今後、障害者権利条約の理念に沿った法整備が行われ、障がい者の自己選択、自己決定による地域生活、障がい当時者の参画による障害者施策など、ごく当たり前なことですが、障がいのある無しにかかわらず、国民が等しく相互に個性を尊重しあう共生社会が近づいてきたと考えます。
北海道におきましても、昨年の4月から「北海道障がい者条例」が施行され、障がい者の権利擁護や暮らしやすい地域づくりの推進が各地で図られておりますし、私たちは今日まで「21世紀は共生の時代」と位置づけて運動展開をしてきました。
その努力がようやく結実しつつありますが、まだ緒に就いたばかりです。
その実現に向けて、さらなる努力を尽くさなければならないと考えておりますし、複眼で注視しなければなりません。

そして何よりも実現のためには、今後とも、会員皆様がたの大きなご支援と絶大なるご協力がなけれは不可能と考えます。
今年もまた旧に倍してのご支援、ご協力を何卒よろしくお願い申しあげます。
年の初めにあたり、この1年が会員皆様にとって素晴らしい年でありますことを祈念すると共に、それぞれの地域で障害者福祉の向上のために活躍されることを期待し、年頭のご挨拶といたします。

 
   
東北・北海道ブロック相談員研修会の開催
 

11月18日から19日、福島県福島市で「第17回東北・北海道ブロック身体障害者相談員研修会」が開催されました。
この研修会では日身連常務理事事務局長の森祐司さんから「転換期における障害者施策策定の取組み」と題して基調講演があり、続いて「今後の障害者施策のあり方」をテーマに公開討議が行われました。
なお、この研修会には道内から11名(北海道3名、札幌市5名、函館市3名)の相談員の方々が参加されました。
おって、国の障がい者制度改革推進会議の検討状況・内容は、現在、内閣府のホームページで公開されています。

 
   
第2回理事会を開催
 

12月7(火)、北身協は、札幌市内で第2回理事会を開催し、本年度予算の補正などの審議を行うとともに、12月21日に臨時総会を開催することとした。

 
 
 
謹んで新年のお慶びを申し上げます 平成23年元旦
  社団法人北海道身体障害者福祉協会
 

会長 赤坂勝
副会長 政田一美
副会長 瀧山征治
常務理事 和田真一
理事 岩波勝二
理事 佐藤芳太郎
理事 篠山准子
理事 堂前文男
理事 山本克光
理事 中西昭夫
理事 稲垣則子
理事 澤田秀雄
監事 左京信二
監事 大矢郁子
加盟 団体代表
石狩支庁 三浦勇吉
渡島地区 沢出博
檜山支庁 佐々木啓之
後志支庁 佐々木栄
空知支庁 澤田秀雄
上川支庁 小林忠義
留萌地区 福井紀道
宗谷地区 篠山准子
網走支庁 鈴木洋
胆振支庁 堂前文男
日高支庁 鎌田盛行
十勝地区 大橋貞一
釧路支庁 中澤廣
根室地区 佐藤齋
函館市 佐藤秀臣
小樽市 赤坂勝
旭川市 稲垣則子
室蘭市 政田一美
釧路市 瀧山征治
帯広市会長代行
吉澤一廣
北見市 佐藤芳太郎
夕張市 小林孝雄
岩見沢市 三宅睦男
網走市 加々見國男
留萌市 清水覚
苫小牧市 西田清吾
稚内市 井澤勝義
美唄市 大矢郁子
芦別市 武田貞信
江別市 八木橋秀幸
赤平市 若山武信
紋別市 斉藤真規雄
士別市 寺下亘
名寄市 木村喜代志
三笠市 奥村一
根室市 淀川スキ
千歳市 伊東ミツ子
滝川市 鈴木利彦
砂川市 工藤公人
歌志内市 太田フサ子
深川市 秋山功
富良野市 井上和正
登別市 熊谷昭吾
恵庭市 鹿野均
伊達市 石川鐵雄
北広島市 太田巌
石狩市 古泉利雄
北斗市 清藤勲
北海道視力障害者福祉連合会 山本克光
北鈴会(咽頭摘出者福祉団体)松永雅晴
北海道中途失聴者協会 中西昭夫

 
   
全道大会帯広大会第2回推進委員会開催
 

12月7(火)、社団法人北海道身体障害者福祉協会(会長=赤坂勝)は、札幌市内の道民活動センターで全道身体障害者福祉大会帯広大会第2回推進委員会を開催し、帯広大会の全体総括や来年度の全道大会の日程等について協議した。
【概要】
▼第59回全道大会帯広大会
10月16日?17日の2日間にわたり開催した全道大会帯広大会の式典・表彰式、講演、分科会の運営、全体会議の運営、法律相談及び決算報告の項目ごとに反省点や次年度に向けた改善などについて協議された。
なお、この推進委員会には阿部理事(帯広身体障害者福祉協会会長)の代理として高橋事務局長が出席され、大会運営の報告が行われた。
主な協議内容は、・受賞者が前面に並ぶことや黙祷時間を事前に決めて欲しいといったアンケート内容を協議。
・分科会を別々の会場で行ったため、みんなが分科会での具体的なやり取りが分からず「一本で行うべきであった」との意見が出された。
来年は開催日程との関連もあり検討課題とされた。
・収支決算は報告どおり承認。
・「採択案件の取扱い」は案件ごとに国や道などへ要望、継続検討、個別的案件のため要望を見送るなどの協議を行った。

なお、この採択案件は、事前に各加盟団体から提出があり、必要な検討が行われているが、一方、大会当日に会場提案を受けていることについて議論が行われた。
▼第60回全道大会千歳大会
・開催日程は、平成23年9月23日(金)(秋分の日)の1日開催を予定。
▼第61回全道大会の開催地
・釧路市で開催を予定。

 
   

改正障害者自立支援法案が可決・成立

 

第176回国会(臨時会)で、民主党・自民党・公明党の三党共同で提案されていた改正障害者自立支援法案(正式には「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」といいます。)が、平成22年12月3日、参議院本会議で可決・成立しました。
この法律の施行は、平成24年4月1日からとされていますが、A及びIは公布の日から、@、C、F、G及びHは平成24年4月1日までの間において政令で定める日から施行するとされています。
なお、主な内容は次のとおりです。
【主な内容】
@支給決定障害者等が指定障害福祉サービス等を利用した場合の負担について、当該支給決定障害者等の家計の負担能力に応じたものとすることを原則とする。
A障害者の定義について発達障害者支援法に規定する発達障害者を含むことを明確化する。
B市町村は、地域における相談支援の中核的な役割を担う基幹相談支援センターを設置することができる。
C市町村は、地域生活支援事業として、成年後見制度利用支援事業を行うものとする。
D障害種別に分かれている障害児の施設について、障害種別を超えた利用ができるよう一元化するとともに、障害児の通所による支援の実施主体を市町村とする。
E放課後等デイサービスについて、通所者が18歳に達した後においても、20歳に達するまで利用できるよう特例を設ける。
Fグループホーム又はケアホームを利用する障害者のうち必要と認める者について、食費又は居住費に対する特定障害者特別給付費を支給する。
G移動に著しい困難を有する視覚障害者等の移動支援を「同行援護」として、自立支援給付の対象とする。
H都道府県は、精神障害の救急医療を必要とする精神障害者等からの相談に応ずる等、地域の実情に応じた体制の整備を図るよう努めるものとする。
I政府は、障害保健福祉施策を見直すに当たって、難病の者等に対する支援及び障害者等に対する移動支援の在り方について必要な検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

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FAX011-252-1235


   
 

障害者による書道・写真全国コンテストの結果

 

この度全国身体障害者総合福祉センター(戸山サンライズ)主催による「第25回障害者による書道・写真全国コンテスト」の審査結果が発表されました。
全国から954点の応募があり、道内からは書道部門2点、写真部門2点が入賞しました。
入賞作品は次のとおりです。
書道部門
▼銀賞 妹背牛町 渡辺(わたなべ)ナカ
題「瑞気集門(ずいきしゅうもん)」
▼銀賞 豊浦町 八木文子(やぎふみこ)
題「毛筆 芭蕉俳句」
写真部門 
▼金賞 滝上町 影久福松(かげひさふくまつ)
題「細滝(ほそたき)」
▼銅賞
歌志内市 辰口洋司(たつぐちようじ)
題「巣立つ頃(蝦夷フクロウの幼鳥)」
◇◇北身協事務局人事◇◇
(十二月六日付け)
採用 臨時書記 酒井渉(さかいわたる)

障害者雇用納付金制度の一部改正
平成22年7月1日から中小規模の企業の雇用促進を目指した障害者雇用納付金制度が改正されました。
この制度は、事業主間の経済的負担を調整する観点から、実雇用障害者数が法定雇用率(1.8%)に満たない事業主から、雇用する障害者が1人不足するごとに1月当たり50000円を徴収し、それを原資に法定雇用率を超えて障害者を雇用する事業主に対して障害者雇用調整金(超過1人につき1月当たり27000円)や助成金等を支給し、障害者の雇用の促進を図ろうとする制度です。 
改正の概要
1 対象事業主の拡大
納付金制度の「適用対象事業主」については、「常用雇用労働者数が201人以上300人以下の中小企業」も対象とする。
2 短時間労働者のカウント方法の改正
雇用率制度、納付金制度の「労働者数」、「雇用障害者数」の算定に当たっては、「週20時間以上30時間未満の短時間労働者数」を含める。
3 除外率設定業種の除外率の改正
雇用率制度、納付金制度の「労働者数」の算定に当たっては、除外率設定業種の「除外率を一律10%ポイント下げる」
改正の効果等
この改正により障害者の雇用人数が法定雇用率(1.8%)を下回る企業は、納付金の納付が必要となります。
一方、障害者にとっては、就労の門戸が広がる可能性があります。

 

文芸
短歌
由仁町 中嶋つぎ子
我が家では大きな坊や居ると言ふ 嫁笑み浮べ何か楽しげ
三段の大滝造る長流川の 川面の紅葉光りて沈み
いたずらの絶間なき曾孫目で追いつ 針持つ我れの病いたる姿

室蘭市 池田満里子
食卓に友の摘んだ小菊置く 晩秋の音の名残を惜しむ
冬将軍あまりの早さにおろおろと 体と心の冬支度する
街路樹の根元に咲いたひまわりの 小さなからだで元気をくれる

釧路市 松橋幸子
室内に入れしノボタンが独特の 紫色を放ちて咲けり
まいづる草咲き継ぐ為の紅き実か 無数の種となりて還り逝く

釧路町 大道恵美子
湿原の彼方に霧の流れ去り 阿寒連峰くっきりそびゆ
同室の患者ら四人窓に寄り 刻々変はる夕映え見入る
庭草を刈りゐる空へ音高く ドクターへリーの煌き行けり
病院に長びき帰る身めぐりに 雪虫ちらちらまつはりて飛ぶ

俳句
恵庭市 西島明
折れそうな妻の肩引く冬日和 
長き夜の覚めて施設の妻のこと
冬銀河今し八十路の呱呱の声

室蘭市 池田満里子
模索する心にも秋霜の朝
漬け終へて待つ楽しみや干大根
暮れ早し帰り船の灯海散らす

 

川柳
北広島市 本多司
国家機密もぬけの殻にする忍者
喧騒の師走響かす時計台
契約更改悲喜こもごもの鐘が鳴る
ジングルベル商戦師走血眼に
嫁姑合わぬ家風を孫が解き

江別市 戸原寿夫
夕暮に茜の空見てきれいだね
韓ドラを見て学ぶこそ人生訓
居眠りや駅を乗越す秋日和
雲とをる時は優しさ望の月
菊日和ノーベル賞の大見出し