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北海道身体障害者新聞(第780号)

   

 平成30年度 北海道社会参加推進協議会 総会が開催される

    2月22日(金)道民活動センタービルにおいて、平成30年度障害者社会参加推進協議会総会が開催されました。この協議会には、身体障害者部会・精神障害者部会・知的障害者部会の3部会が設置されており、各団体や行政機関の代表者によって構成されています。
  開会にあたり、堂前文男(どうまえ ふみお)社会参加推進協議会会長より挨拶があり、各委員からの自己紹介がなされました。その後、副会長(身体障害者部会長)北海道肢体不自由児者福祉連合協会吉澤季孝(よしざわ すえたか)常務理事の座長の下、総会が進められました。議事では11団体の「障害者社会参加推進事業実施状況」の報告(欠席団体分は紙面報告)がなされ、生活訓練事業・就労支援推進事業・スポーツ大会・療育事業・研修事業等、今年度も様々な事業が各地で実施されたことが報告されました。
  続いて、北海道保健福祉部障がい者保健福祉課より「平成31年度北海道の障がい者社会参加関連事業の概要」について、前年度からの予算の増減等を中心に説明がありました。(詳細は下段の記事をご覧ください。)また、北海道労働局職業安定部職業対策課より、昨年12月に発表された「平成30年障害者雇用状況の集計結果」について、法定雇用率の変更点を含め、詳細な報告がありました。(概要は北海道身体障害者新聞779号に掲載しております。)
  事業内容への質疑応答、意見交換が行われ、総会は終了しました。

   
 
   

 平成31年度 北海道の障がい者社会参加関連事業の概要と予算案

    北海道保健福祉部福祉局障がい者保健福祉課社会参加グループより、来年度の障がい者参加関連事業の概要と予算案が提示されました。
1、障害者社会参加総合推進事業費  約3,978万円
2、中途視覚障害者社会適応推進事業費 176万円
3、市町村地域生活支援事業費補助金 約11億1,856万円
4、精神障害者地域生活支援事業費 約727万円
5、視覚障害者情報提供施設運営費補助金 約6,610万円
6、手話通訳者設置事業費 約4,876万円
7、身体障害者補助犬育成事業費補助金 1,260万円
(環境生活部所管事業)
8、障がい者スポーツ振興費 約3,193万円
(環境生活部所管事業)
9、全国障害者スポーツ大会派遣事業費 約1,972万円

【主な事業】
・身体・知的障害者生活訓練事業
・盲ろう者通訳・介助員、要約筆記者派遣事業
・手話通訳者養成、派遣事業
・点訳・朗読奉仕員指導者等養成事業
・知的障害者生活文化教室開催事業
・精神保健福祉推進員養成事業
・障害者社会参加推進センター運営事業
・障害者ITサポートセンター設置事業


   
 
   

  奨学生から感謝の作文

 

  当協会では昭和56年より、北海道新聞社会福祉振興基金による道新コスモス奨学金の運営を行っており、平成30年度は64名の奨学生に奨学金を支給いたしました。心身障害児者の経済的支援として、これまでに1,700人を超える奨学生に給付することができました。なお、今年度からは国立・道立・市立・私立の養護学校等の高等部に対象を広げて奨学生の募集を行いました。
  この度、奨学生よりお礼状が寄せられましたので、一部抜粋してご紹介します。
   今金高等養護学校 産業科3年
  3年生は、就労に向けて前提実習があり、企業で実習をさせていただきました。学校で学んだ、メモをとりながら仕事をすること、先を読んで行動することを意識して取り組みました。結果、日頃学校で学んだことを十分に就労先で発揮していくことができ、無事内定をいただくことができました。3年間頑張ってきたことが実を結び、本当に嬉しかったです。
  部活動では、大会に出て、良い成績を残すことができました。体を動かすことが苦手だった私が、学校の体力つくりで走ることに自信がつき、仲間と一緒にサッカーをできたことが思い出に残りました。
  このように3年間学校で頑張ることができたのは、奨学金を学校生活で使わせていただいたおかげです。日々の学習に必要な道具を買わせていただきました。本当にありがとうございました。とても充実した学校生活を送ることができました。
  道新コスモス奨学金運営委員会の皆さま、本当にありがとうございました。
   札幌高等養護学校 木工科1年
  今年から高校生活をはじめるにあたり、奨学金はとても助かったと親からきいています。主に学校用品を買うために使わせていただきます。
  これからも勉強とサッカーの活動をがんばります。ありがとうございました。

   
 
   

  2018年度 全国統一要約筆記者認定試験の実施

 

 2月17日(日)道民活動センタービルにおいて、2018年度全国統一要約筆記者認定試験が実施されました。この試験は、要約筆記者養成課程の修了者等の知識及び技能を客観的に判定し、各都道府県・市町村における要約筆記者の登録試験となるものです。昨年度の合格率は、手書き21%、パソコン35%でした。
  当日は、今年度実施された全84時間の養成講座を修了した受講者と、平成29年度までの養成講座・補講講習の受講者合わせて41名が受験しました。全道各地から集まった受験者は、控室でテキストや問題集を開いて復習をしていました。
  60分の筆記試験の後、手書きの実技試験の受験者24名は、ノートテイク・OHC用ロール紙の2問に挑みました。続いて、パソコンの実技試験の受験者21名が2問の実技に挑みました。合否は3月中旬に通知されており、新たな要約筆記者誕生が期待されます。
  当協会では次年度も「要約筆記者養成講座」の開講を予定しております。8月末から12月初旬までの予定で、詳細は5月以降、当紙面と協会ホームページでお知らせいたします。

   
 
   

  JRジパング倶楽部特別会員のご案内

 

  JRジパング倶楽部では、身体障がい者を対象とした特別会員制度を設けております。
▼会員特典
  JRの窓口で障害者手帳を提示して購入した乗車券が片道・ 往復・連続乗車のいずれかで201キロメートル以上の時 は、特急券等を2割〜3割引きで購入することができます。 (一部、ご利用になれない列車がありますので、窓口でご確認ください)
▼入会資格
  身体障害者手帳をお持ちの男性60歳・女性55歳以上の方
▼年会費
  1人 1,350円 (入会金はいりません)
▼割引除外期間
  ・4月27日〜5月6日
  ・8月11日〜8月20日
  ・12月28日〜1月6日
▼割引率
  新規会員

  【初回〜3回目→2割引】
  【4回目〜20回目→3割引】
  更新会員
  【初回から3割引】
▼ジパング手帳のお届けは、お申込から2〜3週間程度の時間が必要となりますので、予めご了承ください。
  尚、更新手続きは1ヶ月前から可能です。
  期限を過ぎますと、割引率が 新規会員扱いになりますので、 お早めに更新手続きをお願いし ます。
【申込・お問合せ先】
各地区の身体障害者福祉協会及び下記へ
  〒060-0002
  札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
  一般社団法人北海道身体障害者福祉協会
  電 話 : 011(251)1551   FAX : 011(251)0858


  JRジパング倶楽部 特別会員(身体障がい者)と一般会員(健常者)の違い/PDF版はこちらから確認できます。

   
 
   
 
 
   

  北海道保健福祉部からのお知らせ

 

  「道民一人1アクション」に参加しませんか!!
  北海道では障がいのある方々がそれぞれの地域で安心して生活することや働くことができるよう、様々な分野において支援を進めるとともに、北海道の特性を活かした施策の推進に取り組んでいます。
  その取り組みの一つである「ナイスハートネット北海道」(授産製品共同受注ホームページ)には、一般加工食品・工芸品・日用品・印刷・クリーニング作業等の受注情報が掲載されています。北海道内の就労支援施設が作っている製品や提供している作業を、地域別・商品別に検索して注文することができます。また「障がい者への就労支援」のホームページには、授産製品の販売イベント情報なども掲載されています。どうぞご活用ください。
  「ナイスハートネット北海道」ホームページ
  URL http://nice-heart-net.jp/
  「障がい者への就労支援」ホームページ
  URL http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/shf/shuuroupe-ji.htm/
  お問い合わせ先
  北海道保健福祉部福祉局障がい者保健福祉課社会参加グループ
  011(231)4111(内線25-731)
  障がい者就労支援センター
  011(241)3982

   
 
   

  ともしび

 

  北海道新聞(夕刊)2005年(平成17年)11月14日号
  デンマーク
  コペンハーゲンにいる孫に会ってきた。日本語に片言のデンマーク語を交ぜて元気に保育園に通っていた。
  三度目のデンマーク訪問だが、大地、酪農、環境保全、原子力に頼らない風力発電などの実態をこの目で確かめたのは今回が初めてのこと。
  デンマークは、1970年代の石油危機で脱工業化を余儀なくされ、産業構造も雇用形態も荒波にさらされた。しかし、90年代には最悪の財政、貿易収支、失業率を大きく改善。景気回復と財政再建をなしとげ、高い社会保障水準を保った。このデンマークを支えたのが個人を大切にする民主主義。話し合いによる合意形成は国政にも脈打つ。
1864年にプロイセンとの戦争で負けたとき、最も肥沃(ひよく)なユトランド半島南部を失って、国家存亡の危機に直面した。復興には、人々の意識高揚と力の結集が必要だった。農民青年をはぐくんだ「国民学校」はデンマーク人の心の父グルンドヴイの思想に基づき、「外で失ったものを内で取り戻す」国民啓発運動のうねりが繰り広げられた。
  今、日本の福祉は危機に立つと思う。六〇年代以降、北欧諸国をモデルに社会保障充実に動きだしたが、オイルショックで頓挫(とんざ)。二〇〇〇年に開始した介護保険制度は、新たな問題を生じさせた。
  日本がデンマークに学ぶべき面をあげるなら、ビジョンをしっかり持つ政治、地方分権の徹底、サブエリートによる政策提言、教育の充実、弱者や高齢者を包む福祉文化を育てることだ。
  小学生のころの国語教科書に「みどり野」の話があった。内村鑑三(うちむら かんぞう)の「デンマルク国の話」の引用だろうか。森林の伐採で荒れた地にアルプス産のモミの木を移植すると、国民が気力と誠実さ、忍耐、努力の気風をとり戻し平和国家に生き返らせたという話。孫の代にはそんな日本になってほしいと思う。

  注 この記事は筆者の了承を得て、最終稿の2008年(平成20年)4月7日号まで不定期ですが掲載していく予定です。

   
 
   

  障がい者110番

 

  障がい者及び家族などからの悩み(法的手続き、人権等に関する相談)に対し、弁護士による無料法律相談を行っています。
  相談の対象
 道内全域(札幌市を除く)の 障がい者を対象としています。
  なお、札幌市内の方は、 【札幌あんしん相談(電話( 633 ) 1313)】の窓口の利用 をお願いします。
  受付時間
 平日(月?金)9時から 17 時 まで(電話または面接)
  時間外、土・日・祝日・年末 年始はファックス又は留守番電 話での受付となります。
  定例相談(弁護士相談)
  月1回(原則として第4週の火曜日)、定例相談として弁 護士による専門相談・助言を行 います。
  弁護士相談を希望される場合 は事前予約が必要で、その際、 相談概要のほか、住所、氏名、 連絡先などが必要となります。
  (相談の秘密は固く守ります。)
  主な相談
  ・法律に関する相談
  例え ば、身体・生命に関する 相談、財産に対する侵害、相続 関係、金融消費・契約関係、雇 用・勤務条件関係等
  ・人権擁護に関する相談
  例えば、職場・施設・隣人・ 知人・家族・親族との人権に関 するトラブル
  ・その他必要な相談
  受付・お問合せは
  障がい者110番直通番号
  電 話: 011(252)1233   FAX: 011(252)1235

   
 
   
  盲ろう者通訳・介助員派遣事業の利用について
    みなさまのご家族やご近所に、視覚に障がいのある方で、耳の聞こえが悪くなってきている方、あるいは聴覚に障がいのある方で、目が見えなくなってきている方はいらっしゃいませんか。
  当協会では、在宅の視覚と聴覚に重複して障がいのある方(盲ろう者)に、コミュニケー ションや移動の支援を行う「通 訳・介助員派遣事業」を行って います。
  もし、身近に「盲ろう者」の方がおられましたら、この事業が通院や買い物などに利用できることをお伝えいただき、当協会にもご連絡をお願いいたしま す。
“利用料金は無料です”
  なお、事前に利用登録が必要となりますので、手続き等は、 下記へお問合せください。
【問合せ先】
  〒060-0002
  札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
  北海道社会参加推進センター

  (一般社団法人北海道身体障害者福祉協会)
  電 話: 011(251)9302   FAX: 011(251)0858
   
 
   

文芸

  短歌
 

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 躾(しつけ)とは自己満足の愛なのか
      紙上ゆるがす虐待(ぎゃくたい)多く
・ 一度だけ小四我子(わこ)に手をあげた
      あやまり泣く子に私も泣いた
・ 四〇年遠い昔と思えども
      心の痛み今なお残る

  川柳
  月形町 冨田 美代子(とみた みよこ)
・ 年金日指折り数えメモをする
・ マスク着けインフルエンザ吹き飛ばす
・ 書き損じ今度こそはと気を入れて
・ マリア様今の話は内緒です
・ 句ができず佃煮(つくだに)かんでお茶を飲む

  俳句
 

室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 多感なる未知の少年春立つ日
・ けあらしや海は幻(まぼろし)寒(かん)の明け
・ 寒灯(かんとう)の寂(さぶ)残したる船泊(ふなどま)り

豊浦町 斉藤 恵子(さいとう けいこ)
・ 鰊漬(にしんづ)け他郷(たきょう)に一人住み馴(な)れて
・ 初夢やわれのみ老ひて居(い)たりけり
・ 日脚(ひあし)伸ぶ振子(ふりこ)が刻む静寂(しじま)かな

   
 

文芸に投稿される方へのお願い(編集部からのお願い)
1、投稿は、新聞発行月の前月25日までの受付といたします。
2、作品には、短歌、俳句、川柳の区分を明確に記入してください。
3、一般読者が読みにくい漢字には、必ずルビを付けていただきますよう、お願いいたします。
4、ご投稿の際には、お名前、ご住所の他に、電話番号またはファックス番号のご記入をお願いいたします。
  【宛先】
〒060―0002
札幌市中央区北2条西7丁目  道民活動センタービル4階
一般社団法人  北海道身体障害者福祉協会
FAX:011(251)0858