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と も し び
北海道新聞(夕刊)2005年(平成17年)6月27日号
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あれから40年 先日、札幌・円山競技場で障害者スポーツ大会が開催された。選手、役員ら総勢二千人の規模だ。思い出すのは1964年の東京オリンピック。巨額の税金で、新幹線、高速道路、国際空港などの建設が進んだ。世界中の選手が技を競い、敗戦後の萎縮気分を払拭(ふっしょく)して人々が自信と誇りを取り戻した感があった。
五輪の後、パラリンピックも開催されたが、おれは覚えていない。民間会社のモーレツ社員で、派遣先の福島県の園芸試験場で、缶詰原料のそ菜や果実の栽培、加工などにたずさわり、駆け回っていた。そして先々で多くの障害をもつ人たちと出会った。
丸坊主にされた女性、太いひもで柱に固定されている男性、くそにまみれ座敷ろう暮らしの親子…。障害をもつ本人たちや親の苦労、周囲の無理解、いわれない差別や偏見を目の当たりにし、おれはつくづく日本に生まれた障害者の不幸を感じたものだ。
同じころ、作家の水上勉(みずかみ つとむ)先生が脊髄(せきずい)損傷のわが子のために九州の太陽の家創設に参画し、中央公論に書いた「拝啓池田内閣総理大臣殿」に、おれは触発された。その後も水上先生は障害をもつ子や家族を描いた名作を発表、障害者福祉に転機をもたらした。
あれから四十年。先日、札幌で開かれた大会の規模も拡大した。仲間たちはうれしそうな表情を見せた。競技前の心配そうな顔、自信ありげな顔、メダルを手に誇らしい顔。それぞれが可能性にトライしチャレンジしている。そのひたむきな姿に感動しながら、おれは充実した裏方大会役員の一日を過ごした。
今国会で、障害者自立支援法案を審議中だ。障害者が就労し独立できる施策を、障害の重い人にも普通の暮らしを…。生きていてよかったと思える幸せ感を根付かせたい。おれも老骨にむち打って挑戦しようと思う。
注 この記事は筆者の了承を得て、最終稿の2008年(平成20年)4月7日号まで不定期ですが掲載して行く予定です。
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盲ろう者通訳・介助員派遣事業の利用について
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みなさまのご家族やご近所に、視覚に障がいのある方で、耳の聞こえが悪くなってきている方、あるいは聴覚に障がいのある方で、目が見えなくなってきている方はいらっしゃいませんか。
当協会では、在宅の視覚と聴覚に重複して障がいのある方(盲ろう者)に、コミュニケー ションや移動の支援を行う「通 訳・介助員派遣事業」を行って
います。
もし、身近に「盲ろう者」の方がおられましたら、この事業が通院や買い物などに利用できることをお伝えいただき、当協会にもご連絡をお願いいたしま
す。
“利用料金は無料です”
なお、事前に利用登録が必要となりますので、手続き等は、 下記へお問合せください。
【問合せ先】
〒060-0002
札幌市中央区北二条西七丁目道民活動センタービル4階
北海道社会参加推進センター
(一般社団法人北海道身体障害者福祉協会)
電 話: 011(251)9302 FAX: 011(251)0858
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障がい者110番
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障がい者及び家族などからの悩み(法的手続き、人権等に関する相談)に対し、弁護士による無料法律相談を行っています。
相談の対象
道内全域(札幌市を除く)の 障がい者を対象としています。
なお、札幌市内の方は、 【札幌あんしん相談(電話( 633 ) 1313)】の窓口の利用 をお願いします。
受付時間
平日(月?金)9時から 17 時 まで(電話または面接)
時間外、土・日・祝日・年末 年始はファックス又は留守番電 話での受付となります。
定例相談(弁護士相談)
月1回(原則として第4週の火曜日)、定例相談として弁 護士による専門相談・助言を行 います。
弁護士相談を希望される場合 は事前予約が必要で、その際、 相談概要のほか、住所、氏名、 連絡先などが必要となります。
(相談の秘密は固く守ります。)
主な相談
・法律に関する相談
例え ば、身体・生命に関する 相談、財産に対する侵害、相続 関係、金融消費・契約関係、雇 用・勤務条件関係等
・人権擁護に関する相談
例えば、職場・施設・隣人・ 知人・家族・親族との人権に関 するトラブル
・その他必要な相談
受付・お問合せは
障がい者110番直通番号
電 話: 011(252)1233 FAX: 011(252)1235
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北海道からのお知らせ
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身体障害者手帳をお持ちの皆さまへ
次の場合は届出や再交付申請が必要になりますので、早めのお手続きをお願いします。
「届出」が必要なもの
①氏名に変更があったとき
②同じ市町村内で住所が変わったとき
③他の市町村から転入したとき
④お亡くなりになられた方の古い手帳があるとき
「再交付申請」が必要なもの
①何らかの事情で手帳を2冊お持ちのとき
こんなときもお問い合わせください
①障害程度等が変わったとき
②手帳を紛失して手元にないとき
③手帳が汚れたり破損して文字や顔写真が不鮮明になっているとき
【届出・お問い合わせ窓口】
お住まいの市町村役場の身体障害者福祉担当へ
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文芸
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短歌 |
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室蘭市 渡部 忠雄(わたなべ ただお)
・ 松魚(かつお)など水揚げ一の内浦湾(うちうらわん)
正に海(うみ)幸(さち)豊かな漁場(ぎょじょう)
松浦 正幸(まつうら まさゆき)
・ 小躍(こおど)りす南は盛夏(せいか)海の家
若い男女の興(きょう)ずるをみる
小南 いずみ(こみなみ いずみ)
・ 大橋と灯竿(とうかん)越しの水平線
静かな夕日子の顔を染(そ)め
大平 静子(おおひら しずこ)
[太字部分がお名前になっております]
室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 五月晴(さつきば)れ次ぎつぎと咲く花多く
ノートを埋める今(いま)・花日記(はなにっき)
・ 悲しみをつぶして行けば見えてくる
明るく晴れた夏の青空
・ 雨の日を待っていたよに咲く牡丹(ぼたん)
こぼるる雫(しづく)に明日(あす)の生命(いのち)を
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川柳 |
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釧路市 芳賀 久子(はが ひさこ)
・ 春風にのってひらいたさくら花
・ すい仙(せん)が日光に向ってそろい咲
・ 青りんごそっと仏前供える日
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俳句 |
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豊浦町 斉藤 恵子(さいとう けいこ)
・ 郵便来ることりと寒(かん)の音を入れ
・ 冬木立(ふゆこだち)明け方の月宿(やど)らせて
・ 口閉(と)ざす異国の蜆(しじみ)泡(あわ)一つ
室蘭市 池内 満里子(いけうち まりこ)
・ 激動(げきどう)をSLと生き昭和の日
・ 海鳴(うみな)りの燃ゆる漁火(いさりび)啄木忌(たくぼくき)
・ 惜春(せきしゅん)や船笛(せんてき)鳴らし舵(かじ)を切る
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文芸に投稿される方へのお願い(編集部からのお願い)
1、投稿は、新聞発行月の前月25日までの受付(必着)といたします。
2、作品には、短歌、俳句、川柳の区分を明確に記入してください。
3、一般読者が読みにくい漢字には、必ずルビを付けていただきますよう、お願いいたします。
4、ご投稿の際には、お名前、ご住所の他に、電話番号またはファックス番号のご記入をお願いいたします。
【宛先】
〒060―0002
札幌市中央区北2条西7丁目 道民活動センタービル4階
一般社団法人 北海道身体障害者福祉協会
FAX:011(251)0858
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